無痛分娩の割合はどれくらい?日本の実施率と選ぶときの確認ポイント
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無痛分娩を選ぶ人は増えていますが、日本ではまだ主流とはいえません。日本産婦人科医会の調査によると、全国の分娩に占める無痛分娩の割合は2018年の5.2%から2024年には13.8%まで増加しました。6年間で約2.7倍に増えた一方、欧米諸国と比べると低い水準にとどまっています。実施率や安全性の考え方、施設を選ぶ際の確認ポイントを解説します。効果や経過には個人差があるため、この記事の内容は一般的な情報として参考にしてください。
- この記事でわかること
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- 日本における無痛分娩の実施率の推移
- 諸外国との比較や地域差の考え方
- 無痛分娩を選ぶ・施設を探すときの確認ポイント
日本における無痛分娩の実施率の推移
無痛分娩の実施率は年々増加していますが、まだ全体の一部にとどまっています。
2018年の5.2%から2024年には13.8%へ増加
日本産婦人科医会(医療安全部会)の調査によると、全国の分娩件数に占める無痛分娩の割合は、2018年に5.2%、2024年には13.8%となりました。6年間で約2.7倍に増加しており、無痛分娩を選ぶ妊婦は年々増えている状況です。ただし全体で見れば、依然として無痛分娩を選ばない出産の方が多数を占めています。
無痛分娩を実施している施設の数
2024年時点で、日本産婦人科医会に施設情報を報告した1,948施設のうち、無痛分娩を実施している施設は787施設と報告されています。報告対象施設のうち無痛分娩に対応しているのは4割程度で、地域や施設によって対応状況に差があります。
| 年 | 全国の分娩に占める無痛分娩の割合 |
|---|---|
| 2018年 | 5.2% |
| 2024年 | 13.8% |
参考:公益社団法人日本産婦人科医会 医療安全部会「硬膜外無痛分娩の現状〜日本産婦人科医会施設情報からの解析〜」(2025年3月)
諸外国と比べた日本の実施率・地域差の考え方
日本の無痛分娩の実施率は、欧米諸国と比較すると低い水準にあります。
アメリカ・フランスは実施率7割以上とされる
日本産科麻酔学会が引用する海外の研究報告によると、アメリカでは2016〜2022年に分娩時に硬膜外麻酔などの鎮痛法が使われた割合が74%、フランスでは2021年に経腟分娩を予定していた女性の82.7%が硬膜外鎮痛を受けていたとされています。日本は増加傾向にあるものの、こうした国々と比べると普及の途上にあるといえます。背景には、麻酔科医や産科麻酔に対応できる医療スタッフの確保、24時間対応できる体制整備など、提供体制上の課題があるとされています。
実施施設の分布には地域差がある
無痛分娩に対応する施設の数は地域によって差があります。都市部では複数の選択肢がある一方、地域によっては近隣に対応施設が少ない場合もあります。具体的な対応施設は、後述するJALA(無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)の施設検索で地域ごとに確認できます。
無痛分娩の安全な提供体制について
無痛分娩は、麻酔を用いる医療行為であるため、安全な提供体制が整っているかの確認が重要です。
国が示す「自主点検表」による体制整備
厚生労働省は2018年(平成30年)4月20日付で「無痛分娩の安全な提供体制の構築について」を通知し、無痛分娩を取り扱う施設に向けた自主点検表の活用を求めています。自主点検表は2025年(令和7年)5月版が最新の改訂版で、麻酔科医の配置や急変時の対応体制など、施設ごとの体制整備が継続的に呼びかけられています。
参考:厚生労働省「無痛分娩の安全な提供体制の構築について」(医政総発0420第3号・医政地発0420第1号)
JALA(無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)による情報公開
JALAは、無痛分娩に関わる医療スタッフの研修や、安全性向上のためのインシデント・アクシデント収集分析事業を行っている団体です。2026年3月現在、565の医療機関が、無痛分娩の診療体制に関する情報をJALAのウェブサイトで公開しています。施設を探す際は、この情報公開の有無も確認材料の一つになります。
| 確認できる情報源 | 内容 |
|---|---|
| JALA 全国無痛分娩施設検索 | 診療体制の情報を公開している施設の一覧 |
| 施設の自主点検表の活用状況 | 麻酔科医の配置・急変時対応体制などの整備状況 |
| 施設への直接確認 | 対応可能な曜日・時間帯、費用、緊急時の体制 |
無痛分娩を選ぶ際に確認しておきたいポイント
実施率や体制整備の状況を踏まえ、施設選びでは次のような点を確認しておくと安心です。
- 麻酔科医または麻酔に習熟した医師が、どのような体制で対応しているか(常勤・オンコール等)
- 計画無痛分娩か、陣痛発来後に開始する無痛分娩か、対応方針
- 緊急時(急な血圧低下や吸引分娩・帝王切開への移行等)の対応体制
- 無痛分娩にかかる費用(自由診療のため施設ごとに異なる)
- JALAのウェブサイト等で診療体制に関する情報公開を行っているか
無痛分娩は硬膜外麻酔を用いるため、血圧低下や分娩の進行が緩やかになる、吸引分娩の割合が上がるといった影響が生じる場合があります。メリット・デメリットの両方について、カウンセリングや妊婦健診の際に担当医から説明を受け、疑問点を解消したうえで選択することが大切です。
よくある質問
Q. 無痛分娩は日本でどのくらいの人が選んでいますか?
日本産婦人科医会の調査によると、全国の分娩に占める無痛分娩の割合は2024年時点で13.8%と報告されています。2018年の5.2%から増加傾向にあります。
Q. 無痛分娩に対応している施設はどうやって探せますか?
JALA(無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)のウェブサイトで、診療体制に関する情報を公開している医療機関を地域ごとに検索できます。
Q. 無痛分娩を選ぶとリスクはありますか?
硬膜外麻酔を用いるため、血圧低下や分娩進行への影響、吸引分娩の割合上昇などが生じる場合があります。メリット・デメリットは担当医に確認することをおすすめします。
まとめ
日本の無痛分娩の実施率は2018年の5.2%から2024年には13.8%まで増加しましたが、アメリカ(74%)やフランス(82.7%)と比べるとまだ低い水準にあります。無痛分娩を実施している施設は全国1,948施設中787施設(2024年時点)にとどまり、対応状況には地域差があります。
施設を選ぶ際は、麻酔科医の対応体制、緊急時の対応、費用、JALAでの情報公開の有無などを確認し、メリット・デメリットについて担当医から十分な説明を受けたうえで選択することが大切です。






