コレステロールを下げる食べ物とは?食事のコツと避けたい食品・受診の目安を解説

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コレステロールが気になるときは、まず健康診断でLDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪のどの項目を指摘されたか確認してください。検査項目によって、優先して見直したい食事や生活習慣が異なります。

LDLコレステロールが高い場合は、肉の脂身、鶏皮、バター、生クリームなど、飽和脂肪酸を多く含む食品の量や頻度を見直します。脂身の多い肉料理の一部を魚や大豆製品へ置き換え、大麦、豆類、野菜、海藻などから食物繊維を取ることが食事改善の基本です。

ただし、特定の食品を食べれば数値が確実に下がるわけではありません。健診結果に「要受診」「要精密検査」と記載されている場合や、LDLコレステロールが著しく高い場合は、食事だけで様子を見続けず内科またはかかりつけ医へ相談してください。

この記事でわかること
  • LDL・HDL・中性脂肪の違い
  • LDLコレステロールが高いときに取り入れたい食品
  • 控えたい食品と具体的な置き換え方
  • 中性脂肪が高いときに見直したい食事
  • 食事だけで様子を見ず受診したいケース

コレステロールが気になるとき最初に確認すること

健康診断の結果では、「総コレステロールが高い」という印象だけで判断せず、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、non-HDLコレステロールなどの項目を個別に確認します。

健診で指摘された項目 最初に確認したい内容
LDLコレステロールが高い 肉の脂身、鶏皮、バター、生クリーム、洋菓子などの摂取頻度
中性脂肪が高い 食事量、砂糖入り飲料、菓子、間食、アルコール
HDLコレステロールが低い 喫煙、身体活動、体重、ほかの血中脂質の値
複数の項目が基準を外れている 食事、身体活動、飲酒、喫煙、持病、服用中の薬を含む生活全体
LDLコレステロールが著しく高い、心疾患の家族歴がある 食事だけで経過を見ず、内科または専門医へ相談する

脂質異常症の診断基準と、治療における個人の管理目標は同じではありません。管理目標は、心筋梗塞や脳梗塞などの既往、糖尿病、慢性腎臓病、高血圧、喫煙、年齢、家族歴などを含めて判断されます。

LDL・HDL・中性脂肪の違い

コレステロールは、細胞膜やホルモンなどの材料となる、体に必要な脂質です。血液中では、リポたんぱくと呼ばれる粒子によって運ばれています。

LDLコレステロール

LDLコレステロールは、いわゆる悪玉コレステロールと呼ばれる検査項目です。体内へコレステロールを運ぶ役割がありますが、高い状態は動脈硬化性疾患のリスク要因の一つです。

HDLコレステロール

HDLコレステロールは、いわゆる善玉コレステロールと呼ばれます。末梢組織などにある余分なコレステロールを回収し、肝臓へ運ぶ働きに関係します。

中性脂肪

中性脂肪はトリグリセライドとも呼ばれ、主にエネルギー源として利用・蓄積される脂質です。食事量、糖質、飲酒、体重、運動不足などの影響を受けることがあります。

LDLコレステロール、中性脂肪、HDLコレステロールでは、食事で優先して見直す内容が異なります。「コレステロールに良い食品」という一つの考え方だけで、すべての項目に対応できるわけではありません。

参考:日本動脈硬化学会「脂質異常症診療のQ&A」

LDLコレステロールが高いときに取り入れたい食品

コレステロールを下げる食べ物を探す場合は、食品を現在の食事へ追加するのではなく、飽和脂肪酸を多く含む食品との置き換えを考えます。

LDLコレステロールが高いときに取り入れたい食品の図
食品グループ 主な例 食事での置き換え方
さば、いわし、あじ、さんまなど 脂身の多い肉料理の一部を魚料理へ変更する
大豆・大豆製品 豆腐、納豆、大豆、無調整豆乳など 加工肉や脂身の多い肉の一部と置き換える
食物繊維を含む食品 大麦、豆類、野菜、海藻、きのこなど 主食、副菜、汁物へ組み合わせる
植物油 なたね油、オリーブ油など バターやラードの一部と置き換える
種実類 食塩や砂糖を加えていないナッツなど 菓子の代わりに量を決めて利用する

魚・大豆製品

魚や大豆製品は、脂身の多い肉や加工肉の一部を置き換える主菜として利用できます。魚を食べればLDLコレステロールが必ず下がるわけではありませんが、食事に含まれる脂肪酸の構成を見直す方法の一つです。

青魚に含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸は、主に中性脂肪との関係で扱われます。LDLコレステロールと中性脂肪への影響を混同しないようにしてください。

大麦・豆類・野菜・海藻

大麦、豆類、海藻などに含まれる水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収や体外への排出に関係します。野菜、きのこ、豆類なども組み合わせ、食事全体で食物繊維を確保します。

白米の一部を大麦へ置き換える、副菜に豆類や野菜を加える、汁物に海藻やきのこを入れるなど、普段の食事へ組み込みやすい方法を選びます。

植物油・ナッツ

植物油は、バターやラードなどの一部との置き換えに利用します。ナッツは菓子などの代替にできますが、植物油とナッツはいずれもエネルギー量が多いため、現在の食事へ単純に追加しないでください。

参考:日本動脈硬化学会「コレステロール摂取に関するQ&A」

LDLコレステロールが高いときに控えたい食品

LDLコレステロールが高い場合は、食事性コレステロールだけでなく、飽和脂肪酸を多く含む食品の量や頻度を確認します。

飽和脂肪酸は、肉の脂身、鶏皮、バター、ラード、生クリームなどに多く含まれます。これらを完全に禁止するのではなく、食べる量や回数を減らし、魚、大豆製品、脂身の少ない肉、植物油などへ置き換えます。

確認したい食品 見直すポイント 置き換え例
脂身の多い肉・鶏皮 主菜として食べる量と頻度を確認する 魚、大豆製品、脂身の少ない肉へ置き換える
ハム・ベーコン・ソーセージなど 加工肉を頻繁に利用していないか確認する 魚、豆腐、納豆、蒸した肉などを利用する
バター・ラード・生クリーム パン、調理、菓子から取る量を確認する 植物油へ一部置き換え、使用量を減らす
洋菓子・菓子パン 飽和脂肪酸と糖質を同時に多く取っていないか確認する 頻度と量を減らし、別の間食へ置き換える
揚げ物 調理油だけでなく、衣や食事全体のエネルギー量も確認する 焼く、蒸す、煮る料理を組み合わせる

「動物性食品はすべて避ける」「植物性食品ならいくら取ってもよい」という分け方は適切ではありません。魚には不飽和脂肪酸が含まれ、植物性の油でも種類によって脂肪酸の構成が異なります。食品名だけでなく、含まれる脂質と摂取量を確認してください。

また、LDLコレステロールが高い場合でも、食事性コレステロールだけを減らせばよいとは限りません。肉の脂身や乳脂肪を含む食品、菓子、調理法などを含め、食事全体を見直します。

参考:日本動脈硬化学会「コレステロール摂取に関するQ&A」

中性脂肪が高いときに見直したい食事

中性脂肪が高い場合は、脂の多い食品だけでなく、食事全体の量、砂糖入り飲料、菓子、アルコール、主食や間食の取り方を確認します。

摂取したエネルギーが消費量を上回る状態が続くと、中性脂肪の値に影響することがあります。特定の食品だけを禁止するのではなく、食事量と飲料、間食、飲酒を含めて見直してください。

  • 清涼飲料、加糖コーヒー、エナジードリンクなどを頻繁に飲んでいないか
  • 菓子、菓子パン、アイスクリームなどを習慣的に食べていないか
  • 主食や麺類、丼物を重ねて食べていないか
  • 夜遅い時間に大量の食事や間食をしていないか
  • 飲酒の種類、量、度数、頻度が多くなっていないか

砂糖入り飲料を水や無糖のお茶へ変更する、間食の回数や量を決める、主食・主菜・副菜の量を確認するといった方法があります。極端に主食を抜くのではなく、現在の摂取量や治療状況に合わせて調整します。

飲酒量は、ビール、日本酒、ワインなどの種類だけでなく、含まれる純アルコール量で把握します。中性脂肪、肝機能、持病、服用中の薬などによっては、減酒または禁酒が必要になる場合があります。

参考:厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」

卵・植物油・ナッツは食べてもよい?

卵をすべての人が一律に禁止する必要があるとは限りません。一方で、「食事性コレステロールを気にしなくてよい」「いくら食べてもよい」という意味でもありません。

LDLコレステロールが高い場合は、卵だけに注目せず、肉の脂身、バター、乳製品、菓子などから取る飽和脂肪酸と、食事性コレステロールを含む食事全体を確認します。摂取量について個別の指示を受けている場合は、医師や管理栄養士の指示を優先してください。

植物油

なたね油やオリーブ油などは、バターやラードの一部との置き換えに利用できます。ただし、植物油もエネルギー量が高いため、健康によいという理由で現在の食事へ追加すると、総摂取エネルギーが増えることがあります。

炒め物やドレッシングに使用している量を確認し、必要以上にかけたり飲んだりしないでください。

ナッツ

ナッツは、菓子やスナック類の代わりとして利用できます。食塩や砂糖を加えていない製品を選び、袋のまま食べ続けるのではなく、あらかじめ量を決めて取り分けます。

ナッツを食べればLDLコレステロールが必ず下がるわけではありません。アレルギーがある人は摂取せず、かむことや飲み込むことに不安がある場合も避けてください。

今日からできる食品の置き換え例

食事を一度に大きく変える必要はありません。普段よく食べる料理や間食を確認し、続けられる置き換えを選びます。

変更前 変更例
脂身の多い肉を中心にした主菜 魚、豆腐、大豆製品、脂身の少ない肉を使う
パンにバターを多く塗る 使用量を減らすか、植物油へ一部置き換える
白米だけの主食 大麦を一部混ぜる
揚げ物が多い 焼く、蒸す、煮る料理を組み合わせる
ハムやソーセージを頻繁に食べる 魚、納豆、豆腐、卵などを組み合わせる
スナック菓子や洋菓子を毎日食べる 頻度と量を減らし、果物や無糖の食品などへ置き換える
砂糖入り飲料を飲む 水や無糖のお茶へ変更する
汁物や麺類だけで食事を済ませる 野菜、海藻、きのこ、大豆製品などの副菜を組み合わせる

置き換えた食品であっても、量が増えれば摂取エネルギーが多くなることがあります。「健康によい食品を足す」のではなく、現在多く取っている食品を何に置き換えるかという視点で調整してください。

糖尿病、慢性腎臓病、心臓病などで食事療法を受けている場合は、一般的な置き換え例が適さないことがあります。自己判断で大きく変更せず、主治医や管理栄養士へ相談してください。

食事以外に確認したい生活習慣

血中脂質の管理では、食事だけでなく、身体活動、体重、喫煙、飲酒なども確認します。ただし、必要な対策は検査結果、持病、年齢、体力によって異なります。

身体活動

長時間座り続けている場合は、体調に合わせて立つ、歩くなどの活動を増やします。運動習慣がない人は、急に激しい運動を始めるのではなく、現在より少し多く体を動かすことから始めてください。

心臓病、呼吸器疾患、関節痛などがある場合や、運動中に胸の痛み、強い息切れ、めまいが現れる場合は、運動を中止して医師へ相談します。

参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

喫煙

喫煙は、動脈硬化性疾患のリスクに関係する要因の一つです。喫煙している場合は、禁煙外来や地域の禁煙支援を利用する方法があります。

飲酒

中性脂肪が高い場合は、飲酒の種類だけでなく、量、度数、頻度を確認します。休肝日を設けるだけでなく、実際に摂取している純アルコール量を把握してください。

食事だけで様子を見ず受診したい場合

コレステロールや中性脂肪の異常は、自覚症状がないこともあります。食事に気をつけているという理由だけで、健診後の再検査や受診を先延ばしにしないでください。

次に該当する場合は、健診結果を持参して内科、循環器内科、糖尿病・内分泌代謝内科などへ相談します。

  • 健診結果に「要受診」「要精密検査」「要治療」と記載されている
  • LDLコレステロールが著しく高いと指摘された
  • 複数回の検査で血中脂質の異常が続いている
  • 心筋梗塞、狭心症、脳梗塞などを発症したことがある
  • 糖尿病、慢性腎臓病、高血圧などがある
  • 喫煙している、または動脈硬化性疾患の危険因子が複数ある
  • 家族にもLDLコレステロールが高い人が多い
  • 若い年齢で心筋梗塞や狭心症を発症した家族がいる
  • アキレス腱の肥厚や皮膚の黄色腫を指摘された

薬物療法の必要性は、脂質の数値だけでは決まりません。心筋梗塞・脳梗塞の既往、糖尿病、腎臓病、血圧、喫煙、年齢、家族歴などを含めて判断します。

状態によっては、生活習慣の改善と薬物療法を並行して行います。処方薬を使用している人は、食事を変えたことや数値が下がったことを理由に、自己判断で薬を中止・減量しないでください。

家族性高コレステロール血症に注意する

家族性高コレステロール血症(FH)は、生まれつきLDLコレステロールが高くなりやすい遺伝性の疾患です。食事や運動だけでは十分に管理できない場合があり、早期の診断と治療が重要です。

未治療時のLDLコレステロールが著しく高い、アキレス腱や皮膚の黄色腫がある、家族に高LDLコレステロール血症や若年発症の冠動脈疾患がある場合は、FHを疑う手掛かりになります。

本人が診断された場合、血縁者にも検査が勧められることがあります。該当する情報がある場合は、食事だけで経過を見ず医療機関へ相談してください。

参考:日本動脈硬化学会「家族性高コレステロール血症」

食事を見直す前に記録したいこと

健診結果と普段の食事を記録すると、優先して見直す内容を整理しやすくなります。医師や管理栄養士へ相談するときにも利用できます。

  • LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、non-HDLコレステロールの値
  • 採血が空腹時か随時か
  • 健診結果に記載された判定や受診案内
  • 肉の脂身、鶏皮、加工肉を食べる頻度
  • バター、生クリーム、洋菓子、菓子パンを取る頻度
  • 魚、大豆製品、野菜、豆類、海藻を食べる頻度
  • 菓子、間食、砂糖入り飲料の量と頻度
  • 飲酒の種類、量、度数、頻度
  • 身体活動と座っている時間
  • 喫煙状況
  • 持病と服用中の薬・健康食品
  • 心筋梗塞、狭心症、脳梗塞などの既往
  • 家族の脂質異常症や若年発症の心疾患

食事内容を記録する場合は、特別な日だけでなく、普段に近い数日間の食事、飲み物、間食を記載します。食品名だけでなく、おおよその量や調理方法も記録してください。

よくある質問

Q. コレステロールを下げる食べ物はありますか?

特定の食品だけでLDLコレステロールが確実に下がるとは限りません。飽和脂肪酸を多く含む食品を減らし、魚、大豆製品、食物繊維を含む食品などへ置き換えることが基本です。

Q. LDLコレステロールが高いときは卵を控えるべきですか?

卵をすべての人が一律に禁止する必要があるとは限りません。卵だけに注目せず、飽和脂肪酸と食事性コレステロールを含む食事全体を確認し、個別の指示がある場合は医師や管理栄養士に従ってください。

Q. オリーブ油やナッツは多く取ってもよいですか?

植物油やナッツは、バターや菓子などとの置き換えに利用できます。ただし、エネルギー量が多いため、現在の食事へ単純に追加せず、量を決めて使用してください。

Q. 食事を変えれば薬を使わずに済みますか?

食事だけで十分に管理できるとは限りません。薬の必要性は、脂質の値に加えて、心血管疾患の既往、糖尿病、腎臓病、血圧、喫煙、家族歴などを含めて医師が判断します。

Q. コレステロールが高いときは何科へ相談しますか?

まずは内科またはかかりつけ医へ相談してください。状態に応じて、循環器内科や糖尿病・内分泌代謝内科などで詳しい評価を受ける場合があります。

まとめ

コレステロールを下げる食べ物を探すときは、まずLDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪のどの項目が基準を外れているか確認してください。

LDLコレステロールが高い場合は、肉の脂身、鶏皮、バター、生クリームなどを減らし、魚、大豆製品、食物繊維を含む食品へ置き換えます。中性脂肪が高い場合は、食事量、砂糖入り飲料、菓子、間食、アルコールも確認します。

特定の食品だけで数値が下がるとは限りません。健診で受診を案内された場合、LDLコレステロールが著しく高い場合、心血管疾患や糖尿病などがある場合、家族性高コレステロール血症が疑われる場合は、食事だけで様子を見ず医療機関へ相談してください。

記事に関する注意事項

本記事は、血中脂質と食事に関する一般的な情報を紹介するものであり、個別の診断や治療、栄養指導の代わりとなるものではありません。

脂質異常症の診断基準と、個人の治療目標は異なります。治療目標は、年齢、既往歴、糖尿病、慢性腎臓病、血圧、喫煙、家族歴などによって決められます。

糖尿病、慢性腎臓病、心臓病などで食事療法を受けている場合は、本記事の食品例が適さないことがあります。主治医や管理栄養士の指示を優先してください。

健康食品やサプリメントは、食事療法や医療機関での治療の代わりにはなりません。薬を服用している場合は、使用前に医師または薬剤師へ成分や相互作用を確認してください。

処方薬を自己判断で中止・減量しないでください。健診結果に異常がある場合や、気になる数値が続く場合は、内科またはかかりつけ医へ相談してください。

ベストチョイス編集部
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