AGA治療薬の副作用とは?薬の種類別の症状・発現頻度と対処法

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AGA治療薬の副作用と薬の種類別の症状・発現頻度・対処法を解説する記事のアイキャッチ
目次

AGA治療薬には、性機能に関する症状、頭皮のかゆみ、動悸、むくみなどの副作用が起こる可能性があります。ただし、起こり得る症状は薬によって異なり、すべての人に現れるわけではありません。

AGA治療で主に使われるのは、フィナステリド・デュタステリドの内服薬と、ミノキシジルの外用薬です。なお、AGA治療を目的としたミノキシジル内服薬は国内未承認であり、国内で承認された用法ではありません。

本記事では、AGA治療薬の副作用を薬ごとに整理し、副作用が疑われるときの対処法や治療前に確認したい注意点を解説します。

この記事でわかること
  • AGA治療薬ごとに起こり得る副作用
  • 副作用が疑われる場合の対処法
  • すぐに医療機関へ相談したい症状
  • AGA治療薬を使用できない人・注意が必要な人

AGA治療薬の主な副作用一覧

AGA治療薬の副作用は、薬の種類や使用方法によって異なります。主な症状は以下のとおりです。

治療薬 主な副作用 国内での位置づけ
フィナステリド(内服) 性機能に関する症状、肝機能障害、発疹、気分の落ち込みなど 成人男性のAGAに承認
デュタステリド(内服) 性機能や乳房に関する症状、肝機能障害、気分の落ち込みなど 成人男性のAGAに承認
ミノキシジル(外用) 頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、頭痛、めまい、胸痛、動悸、むくみなど 壮年性脱毛症の発毛剤として承認
ミノキシジル(内服) 多毛、動悸、むくみ、めまいなどが生じる可能性 AGA治療目的では国内未承認

副作用の有無だけで治療薬の良し悪しを判断することはできません。持病、服用中の薬、希望する効果などを医師に伝え、自分に適した治療方法を相談することが大切です。

フィナステリドの副作用

フィナステリドは、テストステロンがAGAに関係するジヒドロテストステロン(DHT)へ変換されるのを抑え、男性型脱毛症の進行を遅らせる内服薬です。

添付文書では、主に以下の副作用が記載されています。

  • 性機能に関する症状
  • 男性不妊症、精液の質の低下
  • 発疹、じんましん、かゆみ、血管浮腫
  • 乳房の圧痛・肥大
  • 抑うつ症状、めまい
  • 肝機能障害

性機能に関する症状の発現頻度は、項目により添付文書上「1~5%未満」または「1%未満」とされています。ただし、この数値は承認時の試験などに基づくもので、個人の発症を予測するものではありません。

服用中止後も性機能に関する症状が続いたとの報告があります。また、薬との因果関係は明らかではないものの、精神面の変化も報告されています。強い気分の落ち込みなど、心身の状態に異変を感じた場合は服用を中止し、速やかに医師などへ連絡してください。

参考:PMDA「プロペシア錠0.2mg・1mg 添付文書」

デュタステリドの副作用

デュタステリドもDHTの生成に関わる5α還元酵素を阻害する内服薬です。フィナステリドが主にII型を阻害するのに対し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害します。

添付文書には、性機能や乳房に関する症状のほか、気分の落ち込み、発疹、肝機能障害などが記載されています。

性機能の変化が気になる場合や、将来の妊娠に向けて精液所見への影響が心配な場合は、治療開始前に医師へ伝えましょう。服用中に症状が現れた場合も、薬の変更や休薬を自己判断せず、処方元へ相談してください。

参考:PMDA「ザガーロカプセル0.1mg・0.5mg 添付文書」

ミノキシジル外用薬の副作用

ミノキシジル外用薬は、壮年性脱毛症における発毛・育毛と脱毛の進行予防を目的とする塗り薬です。市販薬もありますが、濃度や対象者、使用回数は製品によって異なるため、説明書に記載された用法・用量を守ってください。

頭皮に現れる副作用

  • 発疹、発赤
  • かゆみ、かぶれ
  • ふけ
  • 使用部位の熱感

これらは使用部位以外に現れることもあります。症状が現れた場合は、製品の説明書に従って使用を中止し、説明書を持って医師または薬剤師へ相談してください。

全身に現れる可能性がある副作用

  • 頭痛、めまい、気が遠くなる
  • 胸の痛み、心拍が速くなる
  • 原因のわからない急激な体重増加
  • 手足のむくみ

胸痛、失神しそうな感覚、息苦しさなどがある場合は、使用を中止して速やかに医療機関へ相談してください。症状が強い場合や急速に悪化している場合は、救急受診を検討しましょう。

参考:PMDA「リアップX5プラス 説明書」

ミノキシジル内服薬はAGA治療目的では国内未承認

ミノキシジル内服薬、いわゆる「ミノキシジルタブレット」は、AGA治療薬として国内で承認されていません。一部の医療機関では自由診療で処方されていますが、AGAに対する国内承認薬と同じ位置づけではない点を理解しておく必要があります。

内服では成分が全身に作用するため、多毛のほか、動悸、めまい、むくみなどが生じる可能性があります。厚生労働省は、インターネットで入手した未承認のミノキシジル錠とフィナステリド錠を服用した人に肝障害が生じた事例も公表しています。ただし、個別の健康被害事例だけで、どちらの薬が原因かを断定することはできません。

治療を検討する場合は、未承認である理由、想定される利益と不利益、代替となる承認治療、薬の入手経路、健康被害が起きた場合の対応について医師から説明を受けましょう。個人輸入品は、国内で品質・有効性・安全性が確認されたものではないため、自己判断で購入・服用することは避けてください。

参考:厚生労働省「インターネット等で購入した未承認医薬品等・健康食品の健康被害情報」

AGA治療薬で副作用が疑われるときの対処法

AGA治療薬の副作用が疑われるときの記録・処方元への相談・速やかな受診の流れ

副作用が疑われるときの対応は、薬と症状の重さによって異なります。一律に「飲み続ける」「すぐにやめる」と判断せず、次の目安を参考にしてください。

状況 対応の目安
軽い症状でも気になる 症状が始まった日、程度、薬の使用時刻を記録し、処方元の医師や薬剤師へ相談する
ミノキシジル外用後に副作用が疑われる 製品の説明書に従って使用を中止し、説明書を持って医師または薬剤師へ相談する
強い倦怠感、黄疸、濃い尿などがある 肝機能障害の可能性があるため、速やかに医療機関へ相談する
顔・唇・舌・喉の腫れ、呼吸困難がある 重いアレルギー反応の可能性があるため、直ちに救急要請を検討する
強い気分の落ち込みがある 服用を中止し、速やかに医師などへ連絡する

受診時は、使用しているAGA治療薬だけでなく、市販薬、サプリメント、個人輸入品を含むすべての薬を伝えてください。用量の増減、薬の併用、中止後の再開は、医師または薬剤師に確認してから行いましょう。

AGA治療薬を使う前に確認したい注意点

AGA治療前に確認したい持病・併用薬、PSA検査への影響、薬の取り扱い

女性・小児はフィナステリドやデュタステリドを使用しない

フィナステリド・デュタステリドは成人男性のAGAを対象とする薬です。女性や小児には使用しません。特に妊娠中または妊娠している可能性がある女性は、成分が男子胎児の生殖器官の発育に影響するおそれがあるため、割れたり砕けたりした錠剤・カプセルに触れないよう注意が必要です。

持病と服用中の薬を申告する

肝臓の病気がある人は、フィナステリド・デュタステリドの使用前に医師へ申告してください。高血圧・低血圧、心臓や腎臓の病気、むくみ、甲状腺機能障害がある人は、ミノキシジル外用薬の使用前に医師または薬剤師への相談が必要です。

PSA検査を受ける際は服用を伝える

フィナステリドやデュタステリドは、前立腺がん検査で用いられるPSA値を低下させます。健康診断や泌尿器科でPSA検査を受ける場合は、AGA治療薬を服用していることを医師へ伝えてください。

個人輸入品を自己判断で使用しない

海外サイトなどから個人輸入した薬は、日本の制度に基づいて品質・有効性・安全性が確認されたものではありません。偽造品や表示と異なる成分を含む製品の可能性も否定できないため、医療機関を介さずに使用することは避けましょう。

AGA治療薬の副作用に関するよくある質問

AGA治療薬の副作用はいつから現れますか?

副作用が現れる時期は、薬の種類や体質によって異なり、「開始後何日で起こる」と一律にはいえません。開始直後だけでなく、継続中も体調の変化を確認し、気になる症状があれば医師や薬剤師へ相談してください。

AGA治療薬の副作用は治りますか?

使用中止や治療によって改善する場合がありますが、症状や経過には個人差があります。フィナステリドでは、性機能に関する症状が中止後も続いたとの報告もあります。症状が続く場合は放置せず、処方元へ相談しましょう。

AGA治療薬をやめると抜け毛が増えますか?

AGA治療薬の効果は、基本的に使用を続けている間に維持されます。中止すると治療で維持されていた効果が失われ、AGAが再び進行する可能性があります。副作用が心配な場合は、治療を続けるか中止するかだけでなく、薬の変更や用量の見直しが可能か医師に相談してください。

ジェネリック医薬品なら副作用は少なくなりますか?

ジェネリック医薬品は先発医薬品と同じ有効成分を含むため、想定される副作用も基本的に同様です。添加剤が異なる場合はあるため、アレルギー歴がある人は医師・薬剤師へ伝えてください。

初期脱毛は副作用ですか?

AGA治療の開始後に一時的な抜け毛の増加を感じる人はいますが、急激な脱毛、斑状の脱毛、頭髪以外の脱毛はAGA以外の病気による可能性があります。「初期脱毛だから問題ない」と自己判断せず、脱毛が明らかに悪化した場合は医師や薬剤師へ相談してください。

まとめ

AGA治療薬には、フィナステリド・デュタステリドによる性機能の変化や肝機能障害、ミノキシジル外用薬による頭皮のかゆみ・かぶれ、動悸・むくみなどの副作用が起こる可能性があります。また、ミノキシジル内服薬はAGA治療目的では国内未承認です。

副作用はすべての人に起こるわけではありません。治療前に持病や服用中の薬を医師へ伝え、想定される効果と副作用の両方について説明を受けましょう。治療中に異変を感じた場合は、薬や症状に応じて使用を中止し、速やかに医師・薬剤師へ相談してください。

本記事の監修医師が所属する医院は、以下の記事で紹介しています。

掲載情報について
  • 本ページの医療情報は一般的な情報提供を目的としており、各医院の個別の診療内容や治療結果を保証するものではありません。
  • 診療内容・費用・診療時間等は変更される場合があります。最新の情報は各医院へ直接ご確認ください。
  • 掲載情報に誤りや変更がある場合は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

ミノキシジル内服薬に関する表示

  • ミノキシジル内服薬は、AGA治療を目的とした使用について国内では承認されていません。
  • 自由診療で処方される場合、医師が個人輸入した医薬品などが使用されることがあります。製品の入手経路は処方を受ける医療機関へご確認ください。
  • AGA治療を目的とした内服について、同一成分・同一性能の国内承認医薬品はありません。国内ではミノキシジル外用薬が壮年性脱毛症の発毛剤として承認されています。
  • 諸外国における安全性等に関する情報は製品や用量によって異なります。ミノキシジル内服薬は海外で高血圧治療薬として承認されている場合がありますが、AGA治療目的の承認状況とは異なります。
  • 未承認医薬品の使用によって健康被害が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる可能性があります。

参考文献

ベストチョイス編集部
ベストチョイス編集部

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