大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は何年おきに受けるべき?頻度目安を解説
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大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を次に受ける時期は、前回の検査結果によって変わります。日本消化器内視鏡学会は、ポリープを切除した場合は多くの場合3年後、大腸がんの治療後などは1年後を目安とし、異常がなかった40歳以上の方には年1回の便潜血検査を続けることを勧めています。個人差もあるため、何年おきに受けるべきか、理解しておくことが大切です。
本記事では、大腸カメラを受ける頻度について解説します。また、頻度を増やすほうがよいケースについてもまとめました。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は定期的に受けるべき?
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、40歳以上の方は定期的に受けることが望ましいとされている検査です。人口動態統計(令和6年)によれば、日本人の死因の1位は「悪性新生物(腫瘍)」で、4人に約1人(23.9%)はがんで亡くなっています。
がんの中でも「大腸がん」で死亡する方は多く、男性では2番目、女性では1番目に多い死因です。人口動態統計によれば、2024年の1年間に男性28,826人、女性25,590人が大腸がんで亡くなりました。
【部位別がん死亡率(2023年)】
| 男性 | 女性 | |
|---|---|---|
| 1位 | 肺 | 大腸 |
| 2位 | 大腸 | 肺 |
| 3位 | 胃 | 膵臓 |
| 4位 | 膵臓 | 乳房 |
| 5位 | 肝臓 | 胃 |
大腸がんの初期には自覚症状がほとんどないため、大腸カメラ(大腸内視鏡)で検査することが望ましいと考えられます。早期発見・早期治療のためにも、定期的な大腸カメラ検査が役立つかもしれません。
出典:厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)の概況 第8表 性別にみた死因順位(第10位まで)別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合」
大腸カメラは何年おきに受ける?
日本では大腸がんなどのがん検診は市町村が主体となって実施してきました。厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」では、地域に居住する40歳以上の方を対象に年に1回の大腸がん検査の受診を勧めています。
なお、自治体主導の大腸がん検診は、問診と検便(便潜血検査)で実施されることが一般的です。便潜血検査は患者さんの身体的負担が少なく簡便に実施できる手法ですが、大腸カメラ検査と比べると精度が劣る傾向にあります。自主的に大腸カメラ検査を受け、大腸がんの早期発見に努めることが望ましいといえるでしょう。
日本消化器内視鏡学会は、2020年の「大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン」をもとに、前回の検査結果に応じた次回の目安を次のように紹介しています。
【前回の検査結果別・次の検査の目安】
| 前回の検査結果 | 次の検査の目安 |
|---|---|
| 大腸がんの内視鏡治療・外科治療を受けた/10個以上の腺腫を切除した/20mm以上の腺腫を内視鏡治療した | 1年後に大腸カメラ |
| 上記に当てはまらないポリープ切除 | 多くの場合3年後に大腸カメラ |
| 小さなポリープ(低異型度の腺腫)を1〜2個切除したのみ | 5年後の大腸カメラでもよいとされる |
| 異常なし | 40歳以上は年1回の便潜血検査を続ける(便潜血検査を行わず大腸カメラで検診を受けた場合は、5年後を目処に次の大腸カメラ) |
それぞれの状況について見ていきましょう。
参考:厚生労働省「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」
参考:日本消化器内視鏡学会「昨年大腸内視鏡検査を受けました。今年も受ける必要がありますか?」
【年1回の便潜血検査】大腸カメラで異常がなかった場合
大腸カメラで異常がなかった40歳以上の方は、年1回の便潜血検査(検便)を続けることが勧められています。便潜血検査を行わず、初めから大腸カメラで検診を受けた場合は、異常がなければ次の大腸カメラは5年後を目処とすることがガイドラインで提案されています。
便潜血検査で陽性になった場合は、大腸カメラで詳しく調べます。医師に相談し、適切な間隔で検査を受けましょう。
【3年後・5年後】大腸ポリープを切除した場合
過去の大腸カメラ検査でポリープを切除した場合は、多くの場合3年後に次の大腸カメラを受けることが勧められています。小さなポリープ(低異型度の腺腫)を1〜2個切除しただけなら、5年後でもよいとされています。
一つの病変を分割して切除した場合や、下剤の効果が不十分で腸に便が残っていた場合は、より短い間隔での検査が勧められることがあります。
なお、大腸がんはいきなり発生するのではありません。大腸にポリープができ、一部のポリープは何年もかけて大腸がんに成長していきます。がん化する前に適切な処置を受けるためにも、定期的な大腸カメラ検査を検討しましょう。
ただし、大腸ポリープにもさまざまな種類があるため、一概に検査頻度を上げればよいというものではありません。医師に相談し、適切な頻度で大腸カメラ検査を受けることが必要です。
【1年後】大腸がんの治療を受けた場合など
大腸がんの内視鏡治療・外科治療を受けた場合や、10個以上の腺腫を切除した場合、20mm以上の腺腫を内視鏡治療した場合は、1年後の大腸カメラ検査が勧められています。医師が大腸カメラ検査の頻度を指定した場合には、指示に従うようにしましょう。
年齢とともに大腸がんに罹患するリスクは高くなりますが、大腸カメラ検査は身体に負担をかけるため、あまり高齢の場合には検査を勧められない可能性もあります。また、持病がある方や体調不良の方なども大腸カメラ検査の実施が難しくなる可能性があるため、医師に相談してから検査頻度を決めることが必要です。
大腸カメラによる検査の頻度を増やすほうがよいケース
前回の検査結果による目安とは別に、次のケースに該当する場合は、検査を始める時期や間隔を医師と相談しましょう。
- 家族に大腸がん・大腸ポリープにかかった方がいる場合
- 大腸ポリープを切除したことがある場合
- 炎症性腸疾患に罹患している場合
それぞれのケースについて解説します。
家族に大腸がん・大腸ポリープにかかった方がいる場合
大腸がんや大腸ポリープは、遺伝的な要素もあるとされています。親や兄弟姉妹などの家族に大腸がんに罹患した方がいる場合や、大腸ポリープが発見された方がいる場合は、検査を始める時期や間隔を医師に相談しましょう。
また、家族が家族性大腸腺腫症やリンチ症候群に罹患したことがある場合は、さらに高頻度での大腸カメラ検査が勧められる可能性があります。医師が適切な判断をするためにも、医師に尋ねられたときは家族の病歴を正確に告げるようにしましょう。
大腸ポリープを切除したことがある場合
今までに大腸ポリープを切除したことがある場合は、再発の可能性があります。切除したポリープの数・大きさ・病理検査の結果に応じて、1年後・3年後・5年後のいずれかを目安に次の大腸カメラが勧められます。
また、大腸がんに罹患したことがある方も、定期的な大腸カメラ検査を勧められる可能性があります。大腸ポリープや大腸がんの早期発見のためにも、医師の指示に従い、適切なタイミングで大腸カメラ検査を受けるようにしましょう。
炎症性腸疾患に罹患している場合
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患に罹患している場合も、大腸がんや大腸ポリープの発生リスクが高いと考えられます。医師が大腸カメラ検査を受けるように指示した場合は、随時検査を受けるようにしましょう。
なお、食道がんや胃がんなどの早期発見のためには、胃カメラ検査も必要です。クリニックによっては同日検査が可能なこともあるため、医師に相談のうえ、適切なタイミングで検査を受けましょう。
大腸カメラのよくある質問
大腸カメラ検査は、大腸内にスコープを挿入し、ポリープなどの病変を直接観察する検査です。大腸がんや大腸ポリープなどを早期発見に役立つ手法として、消化器内科や胃腸内科などで実施されています。
大腸カメラ検査についてのよくある質問とその答えをまとめました。大腸カメラ検査を受ける前にチェックしてみてください。
Q.検便(便潜血検査)だけでは不十分?
検便(便潜血検査)でも大腸がんの可能性を発見できることがありますが、初期のがんやポリープを見逃す可能性もあります。症状がなく、大腸カメラで異常がなかった40歳以上の方は、年1回の便潜血検査を続けることが勧められています。
また、便潜血検査で陽性と判断された場合は、大腸カメラ検査を受け、詳細に調べることが必要です。検査を受ければ終わりではなく、検査結果に応じて適切に対応するようにしましょう。
Q.痛みに不安があるときは?
「大腸カメラ検査は痛いのでは?」と不安に感じている場合は、痛みに配慮したクリニックを選ぶことも一つの方法です。大腸カメラの技術が進歩したことで以前よりも検査時の痛みは軽減されたといわれていますが、痛みに配慮したクリニックなら鎮静剤の使用に対応している可能性があり、ウトウトとした状態で検査を受けられることがあります。
また、「大腸カメラ検査を受けたいけれど、検査前に何度もトイレに通うことが不安」と感じている場合は、プライバシーに配慮したクリニックを探してみるのもよいでしょう。待ち時間をトイレ付きの個室で過ごせ、一人の時間を確保できるクリニックもあります。
まとめ
便潜血検査でも大腸がんの可能性を発見できることがありますが、早期発見・早期治療を目指すなら、前回の検査結果に応じた間隔で大腸カメラ検査を受けることが大切です。異常がなかった40歳以上の方は年1回の便潜血検査を続け、ポリープを切除した場合は多くの場合3年後(小さなポリープ1〜2個のみなら5年後でもよい)、大腸がんの治療後などは1年後が目安です。
ただし、家族に大腸がんにかかった方がいる場合や大腸ポリープが発見された方がいる場合、検査を受ける本人が今までに大腸ポリープの切除を受けた場合、炎症性腸疾患に罹患している場合などは、検査の時期や間隔を医師と相談しましょう。
また、医師から定期的に大腸カメラ検査を受けるように指導された場合は、指示に従うことが大切です。大腸がんは決して珍しい病気ではありません。健康を維持・管理するためにも、適切なタイミングで大腸カメラ検査を受けるようにしましょう。
「ベストチョイス」では、エリアや営業日時、治療内容などのさまざまな条件からご自身に合う消化器内科や胃腸内科などを探せます。大腸がんを早期発見するためにも、定期的に大腸カメラ検査を受けることは大切です。大腸カメラ検査に対応したクリニックの情報収集にぜひお役立てください。






