白内障手術後に見え方はどう変わる?眼内レンズ別の違いも解説
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白内障の手術後は、まぶしさを感じたり、視界全体が青みがかって見えたりと、見え方が変わることがあります。また、黒いものが飛んでいるように見えることもありますが、時間が経過すれば気にならなくなることが一般的です。
本記事では、白内障手術後の見え方の変化についてまとめました。単焦点レンズと多焦点レンズの見え方の違いや、白内障手術後の過ごし方についても解説します。
白内障手術後の見え方
白内障手術を受けた後、「見え方が変わった」と感じる方は少なくありません。主な変化としては、次のものが挙げられます。
- まぶしさを感じる
- 青みがかって見える
- 黒いものが飛んでいるように見える
- 視野の周辺に縁状のものが見える
それぞれの見え方の変化について見ていきましょう。
まぶしさを感じる
白内障は、加齢などの影響により水晶体が濁る病気です。手術では濁った水晶体を取り除き、人工のレンズ(眼内レンズ)を挿入します。
濁った水晶体を取り除いたことで、光が目の中に入りやすくなり、まぶしさを感じることもあるでしょう。手術直後はまぶしさを強く感じますが、通常は徐々に慣れて気にならなくなります。
まぶしさが続く場合は、外出時にサングラスをかけて目を保護するのも一つの方法です。また、他に原因がある可能性もあるため、クリニックを受診し、医師に相談してみましょう。
青みがかって見える
加齢などの原因により黄みがかった水晶体を取り除くことで、目の中に青色の光が入りやすくなり、視界全体が青みがかって見えることがあります。特に片目だけ白内障手術を受けた場合は、両目の手術を受けた場合よりも、視界の青さが気になりやすいでしょう。
視界が青みがかって見える場合も、通常は時間経過とともに気にならなくなります。しかし、いつまで経っても青みがかって見える場合は、薄い茶色のサングラスをかけてみるのも一つの方法です。また、気になるときは放置せず、医師に相談してみましょう。
黒いものが飛んでいるように見える
白内障手術後、視界に黒いものが飛んでいるように見えることがあります。これは、白内障手術により目の中に入る光の量が増え、硝子体の濁りが網膜上に影として写し出されることが主な原因です。飛蚊症とも呼ばれます。
黒いものが飛んでいるように見えるのも、時間経過とともに気にならなくなることが一般的です。通常は問題のある症状ではありませんが、網膜剥離の前兆として現れることもあります。時間が経過しても黒いものが視野に入るときは、医師に相談してみましょう。
視野の周辺に縁状のものが見える
ハロー現象とは、暗い場所で明るい光を見ると、光の周辺に縁状のものが見える現象です。個人差はありますが、白内障手術後にハロー現象が見られることもあります。
また、グレア現象は、対向車のライトがまぶしく光って見える現象です。白内障手術後に見られることもありますが、通常は徐々に気にならなくなります。
手術からある程度の期間が経過しているにもかかわらず、いつまでも縁状のものやまぶしい光が見えるときは、クリニックを受診してみましょう。
眼内レンズによる白内障手術後の見え方の違い
白内障手術では、濁った水晶体の代わりに人工の眼内レンズを挿入します。この眼内レンズには主に次の2種類があり、次のとおりです。
- 単焦点レンズ
- 多焦点レンズ
レンズの種類によって、術後の見え方には違いが生じます。それぞれの特徴について、順に確認していきましょう。
単焦点レンズ
単焦点レンズは、ピントを特定の距離に合わせるレンズです。人間の水晶体のようにさまざまな距離に焦点を合わせられないため、焦点をどこに合わせるかによって見え方が変わります。
外出が多い方は、遠くに焦点を合わせることが一般的です。レンズによって矯正される視力にもよりますが、遠方に焦点を合わせると、裸眼でテレビ視聴や車の運転ができるようになることもあります。
ただし、手元には焦点が合わないため、スマートフォンや新聞などを見るときは眼鏡が必要になるでしょう。コンタクトレンズを使用した経験がある方も、遠方に焦点を合わせることが多い傾向にあります。
室内での生活が多くの時間を占める方は、中間距離に焦点を合わせることが一般的です。パソコンでの作業や料理、食事などは裸眼でできることもありますが、遠くを見るときや手元の作業には眼鏡が必要になります。
一方、近視が強い方は、焦点を近くに合わせることが一般的です。裸眼で手元の作業ができるため、スマートフォンの操作や読書などがしやすくなるでしょう。ただし、遠方は焦点が合いにくくなるため、外出時には眼鏡が必要になります。
多焦点レンズ
多焦点レンズとは、複数に焦点を合わせられるレンズです。遠方と中間距離、あるいは遠方と手元などの2つの距離に焦点を合わせられる「2焦点レンズ」や、遠方と中間距離、手元の3つの距離に焦点を合わせられる「3焦点レンズ」などがあります。
複数に焦点が合うことで、眼鏡などの視力矯正なしの生活が可能になる場合もあるでしょう。なお、単焦点レンズとは異なり、多焦点レンズは選定療養に該当するため、レンズ代は全額自己負担です。費用面も考慮したうえで、レンズを選ぶようにしましょう。
また、多焦点レンズを挿入すると、ハロー現象やグレア現象が起こりやすくなります。ただし、数ヶ月程度で気にならなくなることが一般的です。長く続く場合は、医師に相談してみましょう。
白内障手術後の過ごし方
白内障手術後は合併症のリスクがあるため、過ごし方に注意が必要です。手術後の時系列に沿って、一般的な過ごし方を紹介します。
ただし、挿入するレンズの種類や患者さんの体調などにより、適切とされる過ごし方が異なるケースもあるでしょう。不明点がある場合は、医師に確認することが大切です。
手術当日
白内障手術を受けた当日は、原則として入浴や洗顔はできません。食事は特に制限を受けませんが、アルコールとタバコは手術後1週間ほどは控えるほうがよいでしょう。また、手術後1週間程度は、目もとを保護するために就寝時は眼帯をすることが一般的です。
手術翌日
手術の翌日からは、首から下の入浴が可能になることが一般的です。洗顔はまだできないため、目に水が入らないように注意して、顔部分は濡れタオルで拭きましょう。
洗髪は目に水が入る可能性があるため、控えることが望ましいとされます。どうしても洗髪をしたいときは、美容室などで目に水が入らないように洗ってもらいましょう。
また、目を疲れさせないようにすることも大切です。テレビ視聴や読書などは、目が疲れない程度にしておきましょう。
手術後1週間
白内障手術後1週間が経過すると、洗顔と洗髪ができるようになります。メイクアップもできるようになりますが、アイラインやアイシャドウなどのアイメイクは手術後1ヶ月ほどは控えるようにしましょう。また、運動や温泉入浴、旅行などもできるようになります。
手術後1ヶ月
白内障手術後1ヶ月が経過すると、アイメイクや水泳、海水浴なども可能になります。また、視力が安定してくるため、眼鏡を作ることも可能です。
1ヶ月後には手術前の日常生活に戻れますが、個人差があります。見え方や体調などに問題があるときは、すぐに医師に相談しましょう。
白内障手術後の注意点
白内障手術後は感染症にかかりやすくなります。目の健康を守るためにも、次の点に注意しましょう。
- 目をこすらない
- 手を清潔にする
- 指定された期間は点眼をする
それぞれの注意点を解説します。
目をこすらない
白内障手術後は傷口が開いているため、目の中に細菌が入りやすい状態です。細菌感染の原因になることもあるため、目をこすらないように注意しましょう。
また、目をこすったり重いものを持ったりすることで、目の傷口が開く可能性があります。目の周辺を触らないだけでなく、身体に無理な力をかけないように注意してください。
手を清潔にする
目の周辺を触らないように意識していても、無意識に触ってしまう可能性があります。万が一、目の周辺や目を触っても細菌に感染しないよう、常に手を清潔にしておきましょう。
指定された期間は点眼をする
白内障手術後、抗菌剤入りの点眼薬が処方されることが一般的です。自己判断で点眼を止めたり回数を減らしたりせず、医師が指定した期間は継続するようにしましょう。
点眼をする際は、手を清潔に洗うことも大切です。また、点眼薬の容器がまぶたや目、まつげなどに触れないように注意しましょう。
白内障手術後の主な合併症
白内障手術後に次の合併症を発症する可能性があります。
- 後発白内障
- 細菌性眼内炎
合併症のリスクを回避するためにも、目をこすらないようにすることや手を清潔にすること、点眼を継続することが大切です。各注意点を守り、目の健康も守りましょう。
後発白内障
後発白内障とは、白内障手術の際に残した水晶体の後嚢(こうのう)が濁ることで起こる病気で、目がかすむ、まぶしさを感じるといった症状があります。
後発白内障はレーザーを使って治療することが一般的です。入院せずに治療できるケースもあるため、クリニックで相談してみましょう。
細菌性眼内炎
細菌性眼内炎とは、感染により眼内に炎症が生じた状態です。罹患すると、手術後数日経過してから痛みや見えにくさが強まることがあります。また、放置すると視力に影響が及ぶこともあるため注意が必要です。
白内障手術後、適切に点眼をすれば細菌性眼内炎にかかることはあまりありません。万が一、発症したときはすぐに医療機関を受診してください。
まとめ
白内障の手術後は、まぶしさを感じたり、視界が青みがかって見えたりすることがあります。時間が経過すれば違和感が収まることが一般的ですが、見え方の問題が継続する場合はクリニックで相談してみましょう。
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