大腸内視鏡検査の前日にお酒を飲んでしまった|まずすべきことと考え方を解説

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大腸内視鏡検査の前日に飲酒した場合は、追加で飲酒せず、検査施設へ連絡してください。飲酒した日時・種類・おおよその量、現在の体調、食事や下剤などの前処置の状況を伝え、検査を受けるかどうかは施設の指示に従います。

飲酒量の多少だけで、検査を受けられるかどうかを自己判断することはできません。検査を自分で中止したり、飲酒の影響を補おうとして水分や下剤を増減したりしないでください。

本記事では、前日に飲酒した場合の行動手順、検査施設へ伝える内容、連絡がつかない場合の対応、検査の実施・延期を判断する要素を整理します。

この記事でわかること
  • 前日に飲酒した場合の最初の対応
  • 検査施設へ申告する内容
  • 夜間などで連絡がつかない場合の対応
  • 検査の実施・延期を判断する要素
  • 水分や下剤に関する避けたい自己判断

大腸内視鏡検査の前日に飲酒したら最初にすること

検査施設から飲酒を控えるよう指示されていたにもかかわらず飲酒した場合は、次の手順で対応します。

  1. 追加で飲酒しない
  2. 飲酒した日時・種類・おおよその量を確認する
  3. 検査施設へ連絡する
  4. 下剤・飲水・食事を自己判断で変更しない
  5. 検査施設から受けた指示に従う

飲酒したことを理由に、自分で検査を中止する必要があるとは限りません。一方、予定どおり検査を受けられるとも断定できません。現在の体調や前処置の状況などを検査施設が確認し、当日の対応を判断します。

すでに下剤を服用している場合も、自己判断で服用を中止したり追加したりせず、その状況を検査施設へ伝えてください。

検査施設へ伝える内容

検査施設へ連絡する際は、次の情報を伝えます。これらは、予定どおり検査を行うか、来院後に状態を確認するか、延期するかを判断するための情報になります。

伝える項目 内容
飲酒した日時 飲み始めた時刻と、最後に飲んだ時刻
酒類と量 ビール、ワイン、日本酒などの種類と、おおよその量
現在の体調 吐き気、嘔吐、頭痛、ふらつき、腹痛などの有無
食事の状況 指定された食事内容や終了時刻を守れたか
下剤の状況 服用前か、服用中か、すでに服用を終えたか
排便の状況 排便回数や、便の色・固形物の有無
鎮静薬 検査時に鎮静薬を使用する予定があるか
持病・服用薬 心臓病、腎臓病、糖尿病などの持病と、現在の服用薬

飲酒量を正確に覚えていない場合は、分かる範囲で伝えてください。飲酒の事実を申告せずに来院すると、検査施設が体調や前処置の状況を正確に把握できない可能性があります。

夜間などで検査施設へ連絡がつかない場合

夜間や休診時間で電話がつかない場合は、検査説明書に緊急連絡先や時間外の対応方法が記載されていないか確認してください。

連絡がつくまでの間は、次の点に注意します。

  • 追加で飲酒しない
  • 下剤を自己判断で追加・中止しない
  • 飲水量や飲料の種類を自己判断で変更しない
  • 指定されていない食べ物を摂取しない
  • 飲酒した日時・種類・量と現在の体調を記録する

説明書に明確な指示がある場合は、その内容に従います。不明な点がある場合は、翌朝の受付開始後に検査施設へ連絡してください。来院するよう指示された場合も、受付時に前日の飲酒について申告します。

意識がぼんやりしている、呼びかけへの反応が鈍い、立てないほどのふらつきがある、繰り返し嘔吐しているなどの症状がある場合は、検査施設の受付開始を待たず、救急医療機関への相談を検討してください。

検査前日の飲酒は検査施設の指示に従う

大腸内視鏡検査の前日は、飲酒を控えるよう案内する医療機関があります。飲酒後の体調や水分状態が、前処置や検査当日の安全確認に影響する可能性があるためです。

ただし、禁酒を始める時刻、飲水できる時間、飲める飲料、下剤の服用方法は検査施設によって異なります。受け取った説明書と、医師・医療スタッフからの指示を優先してください。

日本消化器内視鏡学会は、大腸内視鏡検査の前日には食事や飲水に一定の制限があり、下剤についても医師や医療スタッフから具体的な指示を受けると説明しています。また、前日のアルコール摂取を禁止している公的医療機関もありますが、これは各施設における指示の一例です。

参考:日本消化器内視鏡学会「大腸内視鏡検査の受け方について」

参考:地域医療機能推進機構 船橋中央病院「大腸内視鏡検査を受けられる患者様へ」

ベストチョイス編集部からのひとこと

前日の準備内容は検査施設によって異なります。飲酒した場合は事実を申告し、下剤、飲水、食事を自己判断で変更せず、検査施設の指示に従ってください。

検査を実施するか延期するかを判断する要素

前日に飲酒したからといって、必ず検査が延期されるわけではありません。一方で、飲酒量だけを基準に予定どおり実施できるとも判断できません。

検査施設では、主に次の内容を確認したうえで、検査の実施、来院後の再確認、延期などを判断します。

検査の実施可否を判断する要素
確認される要素 主な確認内容
飲酒状況 飲酒した日時、酒類、おおよその量
現在の体調 吐き気、嘔吐、頭痛、ふらつき、腹痛、意識状態など
食事制限 指定された食事内容や終了時刻を守れたか
前処置 下剤の服用状況、排便回数、便に固形物が残っていないか
持病・服用薬 心臓病、腎臓病、糖尿病などの持病や服用薬
鎮静薬の予定 検査時に鎮静薬を使用するか
検査・処置内容 観察のみか、生検やポリープ切除を予定しているか

腸の洗浄が不十分な場合は、粘膜を十分に観察できず、改めて検査が必要になることがあります。また、体調に問題がある場合は、安全面を優先して延期されることがあります。

延期を指示された場合は、次回の検査日、食事制限、下剤の服用方法、服用薬の扱いを改めて確認してください。

飲酒後に避けたい自己判断

前日に飲酒した場合、検査を予定どおり受けるために自分で前処置を変更することは避けてください。飲水量や下剤の量を増やしても、飲酒の影響を打ち消せるとは限りません。

水分を過剰に摂取しない

飲水できる時間、量、飲料の種類は検査施設によって異なります。心臓や腎臓の病気などがある方は、水分摂取に個別の制限が設けられる場合もあります。

脱水が心配であっても、自己判断で大量の水分を摂取せず、説明書に記載された方法に従ってください。

下剤を追加・中止しない

下剤が十分に効かないと感じても、自己判断で量を増やしてはいけません。反対に、飲酒したことを理由に服用を中止することも避けてください。

下剤の量や服用方法を変更すると、脱水や電解質異常、腹痛、嘔吐などにつながる可能性があります。服用方法に迷った場合は、検査施設へ連絡してください。

食事内容を変更しない

飲酒後の体調を整えようとして、指定されていない食べ物を摂取しないでください。検査前日の食事制限は、腸の中に便や食物残渣が残りにくくするために行われます。

食事を取ってよいか分からない場合は、説明書を確認し、不明点を検査施設へ問い合わせます。

飲酒の事実を申告せずに受診しない

飲酒したことを伝えずに受診すると、検査施設が体調や前処置の状況を正確に評価できない可能性があります。少量と感じる場合でも、禁酒を指示されていたときは申告してください。

自分で検査を中止しない

前日に飲酒したことだけを理由に、自分で予約を取り消す必要があるとは限りません。まず検査施設へ状況を伝え、指示を確認してください。

下剤服用中や飲酒後に体調不良がある場合

飲酒後や下剤の服用中に体調不良が生じた場合は、症状の程度に応じた対応が必要です。

検査施設へ連絡したい症状

  • 吐き気や頭痛が続いている
  • ふらつきや強いだるさがある
  • 下剤を服用しても排便が進まない
  • 腹痛や腹部の張りがある
  • 下剤を服用できない、または吐いてしまった

下剤を続けるかどうかを自己判断せず、検査施設へ連絡して指示を受けてください。

速やかな医療相談を検討したい症状

  • 意識がぼんやりしている
  • 呼びかけへの反応が鈍い
  • 立てないほどのふらつきがある
  • 繰り返し嘔吐している
  • 強い腹痛がある
  • 腹部が著しく張っている
  • 呼吸が苦しい、胸の痛みがある

これらの症状が強い場合は、検査を受けられるかどうかの問い合わせだけでなく、救急医療機関への相談を検討してください。

鎮静薬を使用する予定がある場合

大腸内視鏡検査では、苦痛や不安を軽減する目的で鎮静薬を使用する場合があります。鎮静薬を使用する予定がある方は、前日の飲酒について検査施設へ必ず伝えてください。

鎮静薬には、呼吸抑制、血圧低下、アレルギー反応などのリスクがあります。検査施設では当日の体調や持病、服用薬などを確認したうえで、鎮静薬を使用できるか判断します。

鎮静薬を使用した当日は、自動車、バイク、自転車を運転できません。公共交通機関や家族の送迎など、帰宅方法を事前に準備してください。

参考:日本消化器内視鏡学会「鎮静薬を使用した内視鏡検査について」

次回の検査に向けて確認したいこと

検査日が決まったら、前日になってから慌てないよう、早めに説明書を確認してください。飲酒の予定がある日と重なる場合は、検査日の変更が可能か事前に相談します。

  • 飲酒を控える期間
  • 検査前日の食事内容と終了時刻
  • 飲水できる時間と飲料の種類
  • 下剤を飲む時間・場所・量
  • 検査当日の服用薬
  • 鎮静薬を使用するか
  • 検査後の帰宅方法

抗凝固薬・抗血小板薬、糖尿病薬、インスリンなどを使用している場合は、自己判断で中止せず、処方医と検査担当医の指示に従ってください。

検査の2日前以前に飲酒した場合でも、二日酔い、吐き気、食欲低下などの体調不良が残っているときは、その状況を検査施設へ伝えます。

よくある質問

Q. 前日に飲酒したら大腸内視鏡検査は受けられますか?

前日の飲酒だけで、検査を実施できるかどうかは決まりません。飲酒した日時・種類・おおよその量、現在の体調、食事や下剤などの前処置の状況を検査施設へ伝えてください。

予定どおり実施するか、来院後に状態を確認するか、延期するかは、検査施設が個別に判断します。

Q. 少量でも検査施設へ連絡する必要がありますか?

検査施設から飲酒を控えるよう指示されていた場合は、自分では少量だと思っても申告してください。全国共通の許容量や時間基準があるわけではなく、飲酒量だけで検査の可否を自己判断することはできません。

Q. 夜間で検査施設へ連絡がつかない場合はどうしますか?

検査説明書に緊急連絡先や時間外の対応方法が記載されていないか確認してください。連絡がつくまでは追加で飲酒せず、下剤、飲水、食事を自己判断で変更しないでください。

体調に大きな問題がなければ、翌朝の受付開始後に連絡します。来院を指示された場合は、受付時にも前日の飲酒について申告してください。

Q. 水分や下剤を増やせば予定どおり検査を受けられますか?

水分や下剤を増やしても、予定どおり検査を受けられるとは限りません。自己判断で量や服用方法を変更すると、脱水、電解質異常、腹痛、嘔吐などにつながる可能性があります。

飲水できる時間や飲料の種類、下剤の服用方法は、検査施設の説明書と指示に従ってください。

Q. 検査当日に飲酒した場合はどうしますか?

追加で飲酒せず、できるだけ早く検査施設へ連絡してください。飲酒した時刻・種類・量、現在の体調、鎮静薬の使用予定などを伝えます。

自己判断で来院したり検査を中止したりせず、施設の指示に従ってください。意識がぼんやりしている、呼びかけへの反応が鈍い、繰り返し嘔吐しているなどの症状がある場合は、救急医療機関への相談を検討します。

まとめ

大腸内視鏡検査の前日は、検査施設から飲酒を控えるよう指示される場合があります。禁酒期間、食事、飲水、下剤の服用方法は施設によって異なるため、受け取った説明書を優先してください。

前日に飲酒した場合は、追加で飲酒せず、飲酒した日時・種類・おおよその量、現在の体調、前処置の状況を検査施設へ伝えます。少量かどうかだけで検査の可否を判断せず、予定どおり実施するか、状態を確認するか、延期するかは施設の指示に従ってください。

飲酒の影響を補おうとして、水分や下剤を自己判断で増減してはいけません。下剤服用中に強い腹痛、著しい腹部膨満、繰り返す嘔吐などが生じた場合は、服用を続けるか自己判断せず、検査施設へ連絡してください。

本記事は、日本消化器内視鏡学会および公的医療機関などの情報を参考にした一般的な医療・健康情報です。個別の検査実施可否や前処置の方法を示すものではありません。受診する検査施設の説明書と医師・医療スタッフの指示に従ってください。

参考資料

  • 日本消化器内視鏡学会「大腸内視鏡検査の受け方について」
  • 日本消化器内視鏡学会「鎮静薬を使用した内視鏡検査について」
  • 地域医療機能推進機構 船橋中央病院「大腸内視鏡検査を受けられる患者様へ」
ベストチョイス編集部
ベストチョイス編集部

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