みぞおちの右側が痛い!胃痛の原因として考えられる疾患や診断方法について

更新日
投稿日
目次

みぞおちの右側が痛む場合、胃炎や逆流性食道炎などの消化器疾患だけでなく、胆石症や膵炎、まれに心疾患などが関係している可能性があります。痛みの原因はひとつとは限らず、軽度の不調から緊急性の高い疾患まで幅がある点に注意が必要です。

症状の出方や持続時間、伴う症状によって考えられる病気は異なり、自己判断が難しいケースも少なくありません。本記事では、みぞおちの右側が痛い場合に考えられる主な原因や疾患、診断方法について解説します。

みぞおちの右側が痛い(胃痛)原因として考えられる疾患

みぞおちの右側に痛みを感じる場合、胃や食道といった消化器の不調だけでなく、胆のうや膵臓など周辺臓器の疾患が関係している可能性があります。

考えられる主な疾患としては、以下が挙げられるでしょう。

  • 急性胃炎
  • 慢性胃炎
  • 逆流性食道炎
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 虫垂炎
  • 胆石症
  • 胆のう炎
  • 急性膵炎
  • がん
  • 機能性ディスペプシア

それぞれについて、解説します。

急性胃炎

急性胃炎は、暴飲暴食やアルコールの過剰摂取、鎮痛薬の服用、細菌・ウイルス感染などをきっかけに、胃粘膜に急激な炎症が生じる状態です。

みぞおちの痛みに加え、胃もたれや吐き気、嘔吐などを伴うケースもみられます。症状は一過性でおさまることもありますが、原因となる生活習慣や薬剤の影響が続くと悪化するおそれも否定できません。痛みが繰り返す場合や症状が長引くときには、背景に別の疾患が関与している可能性も考慮する必要があるでしょう。

慢性胃炎

慢性胃炎は、ピロリ菌感染や長期的な薬剤使用、持続的なストレスなどを背景に、胃粘膜の炎症が長く続く状態です。みぞおちの違和感や鈍い痛みに加え、食後のもたれ感や膨満感として自覚されることが多いとされています。

急性胃炎のような強い症状は出にくい一方で、不快感が持続しやすい点が特徴といえるでしょう。症状が慢性的に続く場合には、生活習慣の見直しとあわせて、原因に応じた対応が求められます。

逆流性食道炎

逆流性食道炎は、胃酸や胃の内容物が食道へ逆流することで食道粘膜に炎症が生じる疾患です。胸やけや呑酸(酸っぱいものがこみ上げる感覚)に加え、みぞおち付近の痛みや違和感として自覚されることもあります。

食後や前かがみの姿勢、就寝時などに症状が出やすい傾向があり、生活習慣の影響を受けやすい点も特徴のひとつといえるでしょう。食事内容や姿勢の工夫によって、症状が軽減することもありますが、治療が必要なケースも少なくありません。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃酸と粘膜の防御機構のバランスが崩れることで、胃や十二指腸の粘膜に深い傷ができる疾患が胃潰瘍・十二指腸潰瘍です。みぞおちの痛みや重苦しさとして自覚されることが多く、胃潰瘍は食後、十二指腸潰瘍は空腹時に症状が出やすい傾向があるとされています。

進行すると出血や貧血を伴う場合もあり、黒色便や吐血といった症状がみられるケースも少なくありません。こうした変化がある場合には、早めに原因を確認することが重要です。

虫垂炎

虫垂炎は、大腸の一部である虫垂に炎症が起こる疾患です。初期にはみぞおち周辺の違和感や鈍い痛みとして始まり、時間の経過とともに痛みが右下腹部へ移動し、持続的な強い痛みに変化する経過をたどるのが典型的とされています。

吐き気や嘔吐、発熱などを伴う場合もあり、炎症が進行すると腹膜炎へ発展する可能性も否定できません。痛みの移動や増強がみられる場合には、経過を慎重に観察し、速やかに受診することが望ましいでしょう。

胆石症

胆のうや胆管に結石ができる胆石症では、右上腹部からみぞおちにかけて強い痛みを生じることがあります

特に脂っこい食事の後に痛みが出やすく、背中や右肩へ広がるような違和感として感じられるケースもあるでしょう。痛みは数十分から数時間続いたのちにおさまることもあり、発作的に繰り返されることもあります。発熱や持続する強い痛みを伴う場合には、胆のう炎などへの進展も考えられるでしょう。

胆のう炎

胆のう炎は、胆石の詰まりや細菌感染などをきっかけに胆のうに炎症が生じる状態です。右上腹部からみぞおちにかけて持続的な痛みが現れ、押したときに強い圧痛を感じることもあるとされています。

発熱や悪寒、吐き気を伴うケースが多い傾向があり、痛みが自然におさまりにくい点が胆石症とは異なる点といえるでしょう。症状の持続や悪化には注意が必要です。

急性膵炎

急性膵炎は、膵臓に急激な炎症が生じる疾患で、みぞおちから上腹部にかけて強い痛みが現れるのが特徴です。痛みは持続的で、背中へ広がるように感じられる場合もあり、体を前かがみにするとやや軽減することがあるとされています。

原因としては多量の飲酒や胆石などが関与することが知られており、吐き気や嘔吐、発熱を伴うケースも少なくありません。症状の程度によっては全身状態に影響を及ぼすこともあるため、強い痛みが続く場合には慎重な対応が求められるでしょう。

がん

みぞおちの右側の痛みの背景として、胃がんや膵がん、胆のうがんなどの腫瘍性疾患が関与している可能性も考えられるでしょう。

こうした病気では、初期の段階でははっきりとした症状が出にくく、違和感や鈍い痛みとして自覚されることがあるとされています。進行に伴い、食欲低下や体重減少、貧血、黒色便などの変化がみられるケースもあるでしょう。

症状が持続する場合や徐々に悪化する場合には、内視鏡や画像検査による精査が行われることもあります。

機能性ディスペプシア

検査で明らかな異常が認められないにもかかわらず、みぞおちの痛みや胃もたれ、早期飽満感などの症状が続く状態を、機能性ディスペプシアといいます。

ストレスや自律神経の乱れ、胃の運動機能の低下など、複数の要因が関与すると考えられており、食後に不快感が出やすい、少量の食事で満腹感を覚えるといった特徴がみられることも少なくありません。

はっきりとした疾患が見当たらない場合、痛みの原因が機能性ディスペプシアであることも考えられるでしょう。

みぞおちの右側が痛い原因が消化器系以外のケースもある

みぞおちの右側の痛みは、必ずしも胃や腸といった消化器の異常だけで生じるとは限りません。心臓や神経、筋肉など、消化器以外の要因によって似たような部位に痛みを感じることもあります。

ここでは、消化器系以外でみぞおちの右側の痛みとして自覚されることがある主な原因3つについて、見ていきましょう。

  • 心筋梗塞
  • ストレス
  • 肋間神経痛

心筋梗塞

心筋梗塞は、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈が詰まることで発症する疾患です。一般的には胸に強い痛みや圧迫感が現れますが、みぞおち周辺の強い痛みとして感じられる場合もあるとされています。

みぞおちの痛みに加えて冷や汗や息切れ、吐き気などを伴うケースにおいては、心疾患の可能性を視野に入れ救急受診を含めた迅速な対応が求められるでしょう。

ストレス

精神的・身体的ストレスは、自律神経の乱れや筋緊張、胃酸分泌の変化などを通じて、みぞおち周辺の違和感や鈍い痛みを引き起こす一因となり得るとされています。こうしたケースでは、休養や生活リズムの調整などを通じて、心身の負担を軽減することが重要といえるでしょう。

ただし、ストレスと決めつけるのではなく、痛みが長引く、悪化する、他の症状を伴う場合には、まず器質的な疾患がないか医師の診察を受けることが推奨されます。

肋間神経痛

肋間神経痛は、肋骨に沿って走る神経が何らかの刺激やストレス、姿勢などの影響で痛みを感じる状態であり、胸部からみぞおち周辺にかけて鋭い痛みやピリッとする痛みとして自覚されることがあります。

深呼吸や体位変換で痛みが強まる場合には肋間神経痛など筋骨格系の原因が疑われますが、胸痛やみぞおち痛は心疾患や肺疾患とも鑑別が必要になるため、自己判断せず医療機関で相談することが望ましいでしょう。

みぞおちの右側が痛い場合の診断方法

みぞおちの右側の痛みは原因となる疾患の幅が広く、症状だけで特定することは難しいとされています。そのため、必要に応じて複数の検査を組み合わせながら原因を絞り込んでいくことが一般的です。

みぞおちの右側の痛みの原因を調べる際に行われる主な検査としては、以下があります。

  • 胃カメラ検査
  • 腹部超音波検査
  • 血液検査

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

胃カメラ検査

胃カメラ検査は、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察することで、炎症や潰瘍、腫瘍の有無を確認できる検査です。みぞおちの痛みの原因として疑われる逆流性食道炎や胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんなどの評価に用いられることが多いとされています。

必要に応じて組織を採取し、病理検査やピロリ菌検査を行うことも可能です。粘膜の状態を詳細に確認できる点が特徴であり、消化管の異常を調べるうえで重要な役割を担う検査といえるでしょう。

腹部超音波検査

腹部超音波検査は、超音波を用いて胆のう・胆管・肝臓・膵臓などの状態を評価する検査であり、胆石症や胆のう炎、膵炎など、みぞおちや右上腹部の痛みの原因となる疾患の診断に広く用いられています。

放射線被ばくがなく身体への負担が比較的少ない検査である一方、腸内ガスや肥満などで一部観察しにくい場合もあるため、必要に応じてCT検査など他の画像検査が追加されることも少なくありません。

血液検査

血液検査は、炎症反応、貧血の有無、肝機能・胆道系酵素、膵酵素などを評価することで、胆のう炎や胆石症、膵炎、感染症、貧血など、みぞおちの痛みの背景にある全身状態や臓器障害を推定するのに役立つ検査といえるでしょう。

また、症状が心筋梗塞など心疾患と紛らわしい場合には、心筋逸脱酵素などを含む血液検査や心電図検査が併用され、消化器疾患との鑑別に用いられるケースもあります。

まとめ

みぞおちの右側の痛みは、胃炎や逆流性食道炎といった比較的身近な不調から、胆石症や膵炎、心疾患など幅広い原因が関係している可能性があります。痛みの性質や現れ方によって疑われる疾患は異なり、同じ部位の痛みでも背景は一様ではありません。

症状の変化や持続の有無、伴う体調の変化を踏まえて経過を見ることが重要といえるでしょう。違和感が長引く場合や日常生活に支障が出る場合には、原因を明らかにするための検査を検討することもひとつの選択肢です。

どの診療科を受診すべきか迷う場合や、症状に応じた医療機関を探したい場合には、複数のクリニック情報を比較できるサービスを活用する方法もあります。「ベストチョイス」では、症状やエリアに応じて医療機関を検索できるため、受診先選びの参考として活用できるでしょう。

関連記事:神戸市で内視鏡検査が評判!おすすめクリニック5院

ベストチョイス編集部
ベストチョイス編集部

「best choice(ベストチョイス)クリニック byGMO」は、地域や診療内容に基づいた検索機能を使って、複数のおすすめ医院から最適のクリニックを比較して探せるポータルサイトです。各医院の診療時間、設備、スタッフなどの詳細情報が充実しているので、安心してクリニックを選ぶことができます。

この記事をシェアする
RELATED POSTS関連記事
記事一覧
Keywordsキーワードからコラムを探す
キーワード検索
人気キーワード
エリアから探す