内視鏡検査は痛い?原因と痛みを最小限に抑える方法を解説
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内視鏡検査で痛みを感じる原因とは
内視鏡検査では、痛みを感じることがあります。その原因は、胃や大腸の検査方法によって異なります。ここでは、それぞれの検査における痛みの原因について詳しく説明します。
胃の内視鏡検査
胃の内視鏡検査では、口から内視鏡を挿入するため、のどの痛みや嘔吐反射(えづき)などを感じることがあります。また、胃の中に空気を送り込むことで胃が膨らみ、腹部の張りや痛みを感じる場合もあります。
内視鏡の挿入時や操作時に、胃の壁に接触することによる痛みも生じる可能性があります。しかし、これらの不快感は一時的なものであることが多く、検査後は徐々に落ち着いていくのが一般的です。
大腸の内視鏡検査
大腸の内視鏡検査では、肛門から内視鏡を挿入するため、肛門や直腸の痛みを感じることがあります。また、大腸の屈盤部分を通過する際に、内視鏡が腸管壁を圧迫することによる痛みが生じる場合もあります。
さらに、空気を送り込むことで腸管が伸展され、腹部の張りや痛みを感じることがあります。これらの痛みは、内視鏡の挿入や操作に伴って発生しますが、検査後は次第に軽減されていくことが期待されます。
内視鏡検査の痛みはどのくらい?個人差と目安
内視鏡検査の痛みは個人差がありますが、一般的には「強い痛み」というよりも「不快感や圧迫感」として捉えられることが多い傾向にあります。
鎮静剤を使用することで、リラックスした状態で検査を受けられるよう配慮されますが、薬剤の効果や検査中の感覚には個人差があります。また、腸の形状や既往歴によっても苦痛の度合いは異なるため、一概に「痛くない」と言い切れるものではありません。
胃カメラ(上部消化管内視鏡)の場合
鎮静剤なしの経口内視鏡では、スコープが咽頭を通過する際の嘔吐反射や、胃に空気を送り込む際の膨満感が主な不快感の要因です。
痛みというよりも「不快感・圧迫感」と表現されることが多く、検査時間は通常5〜10分程度です。経鼻内視鏡を選択した場合は、スコープが舌の根元に触れにくいため、鎮静剤なしでも嘔吐反射を抑えた検査が行いやすくなります。
大腸カメラ(下部消化管内視鏡)の場合
大腸カメラは、腸の屈曲部を通過する際に「お腹の張り・鈍痛」を感じることがあります。
腸の走行や過去の腹部手術による癒着の有無によって個人差が大きく、状況によっては胃カメラより負担を感じる場合もあります。
鎮静剤を使用することで、身体的・精神的な負担を軽減しながら検査を進めることが期待できます。検査時間は通常15〜30分程度ですが、ポリープ切除を行う場合はさらに時間を要することがあります。
内視鏡検査の痛みを軽減する方法
内視鏡検査で感じる不快感を軽減するためには、いくつかの医学的な方法があります。鎮静剤や鎮痛剤の使用、経鼻内視鏡の利用、炭酸ガス送気装置の使用などが挙げられます。
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
鎮静剤や鎮痛剤の活用
内視鏡検査前に鎮静剤や鎮痛剤を使用することで、痛みや不快感を和らげる効果が期待できます。鎮静剤は眠気を誘発し、リラックスした状態で検査を受けられるよう促します。鎮痛剤は痛みを抑制する作用があります。
これらの薬剤を適切に使用することで、内視鏡検査中の身体的・精神的な負担の軽減が期待できるでしょう。ただし、使用する薬剤や量については、全身状態を考慮し、医師と相談の上で決定します。
経鼻内視鏡の利用
経口内視鏡ではなく、経鼻内視鏡を選択することで、のどの痛みや嘔吐反射(えづき)を軽減できる場合があります。経鼻内視鏡は細径のため、鼻腔を通して挿入しやすくなるよう設計されています。
また、鎮静剤を使用せずに検査を行えるケースも多いため、検査後の回復が比較的早い傾向にあるというメリットがあります。ただし、鼻腔の形状によっては挿入時に痛みを感じる場合や、鼻出血のリスクもあるため、事前に医師に相談しておくことをおすすめします。
炭酸ガス送気装置の使用
内視鏡検査では、消化管を膨らませるために空気を送り込みますが、これが腹部の張りや痛みの原因となることがあります。
炭酸ガス送気装置を使用した場合、炭酸ガスは空気よりも体内に速やかに吸収・排出される性質があるため、腹部の不快感の軽減が期待できます。
また、炭酸ガスは空気と比べて体内への吸収が速いため、検査後のお腹の張りが落ち着きやすくなるでしょう。
大腸カメラ前の前処置(下剤)について
大腸カメラにおいて、身体的な負担を感じやすいのは、実は検査中よりも前処置(下剤服用)であるといわれています。
腸内をきれいにするための洗浄液を検査当日の朝に1〜2リットル服用する必要があり、この工程には一定の時間と体力を要します。
ただし、近年は飲みやすさに配慮されたタイプの下剤も増えており、事前に相談することで、ご自身に合った製剤を選択できる場合があります。
前処置の一般的な流れ
検査前日は消化の良い食事に制限し、夜からは水分のみを摂取します。検査当日の朝は腸管洗浄液を指定の時間内に服用し、便が透明になるまで排便を繰り返します。
この工程には個人差がありますが、2〜4時間程度かかるのが一般的です。下剤の種類(液体・錠剤・低用量タイプ等)は医療機関によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
前処置が負担に感じる方へ
大量の液体を飲むことが難しい方や、外出先での前処置に不安がある方向けに、院内で準備を行える「院内前処置」に対応している医療機関もあります。
高齢の方や心疾患・腎疾患がある方は、服用できる下剤の種類が制限される場合があります。事前に持病や服薬中の薬を必ず医師に申告しておきましょう。
内視鏡検査で痛みを感じやすい方の傾向
内視鏡検査において、不快感や痛みを感じやすい方にはいくつかの傾向があります。例えば、過敏性腸症候群(腸が刺激に過敏に反応し、腹痛や便通異常を繰り返す状態)などの消化器疾患がある方は、内視鏡の挿入や操作に伴う刺激を感じやすいといわれています。
また、検査に対して強い不安や緊張がある場合、心理的な要因から身体に力が入り、不快感を強く意識してしまうことも少なくありません。過去の検査で強い苦痛を経験された方も、同様の理由から緊張が高まりやすい傾向にあるため、事前の相談が重要です。
痛みに配慮した内視鏡検査を検討するためのポイント
内視鏡検査を検討する際は、身体的負担を抑えるための取り組みを行っている医療機関を確認することが大切です。ご自身の状態に適した検査方法について、事前に医師と共有しておきましょう。
事前の医師との相談
検査を受ける前に、現在の症状や不安な点を医師へ十分に伝えることが推奨されます。
痛みを軽減するための具体的な手法(鎮静剤の使用、スコープの種類など)について、医学的な観点から話し合いましょう。
医師は患者様の身体の状態や既往歴に合わせ、適切な検査計画や鎮静剤・鎮痛剤の活用について検討を行います。
医療機関の設備や方針を確認する
内視鏡検査は、適切な設備が整い、経験を有する医師が在籍する医療機関で受けることが望ましいといえます。特に、痛みに配慮した検査手法(鎮静剤の導入や炭酸ガス送気の使用など)を積極的に採用しているかどうかが、受診先を選ぶ一つの指標となります。ご自身が納得できる環境を整えている医療機関を選ぶことで、落ち着いて検査に臨むことにつながります。
内視鏡検査後の注意事項
内視鏡検査後は、実施された処置の内容によって当日の行動に制限が生じます。特に鎮静剤を使用した場合は、検査後も一定時間ふらつきや眠気が残ることがあるため、事前の確認が重要です。
鎮静剤を使用した場合
検査当日は、自動車・バイク・自転車などの運転が禁止されます。公共交通機関を利用するか、ご家族などによる送迎が必要です。
飲酒も当日は控えてください。鎮静剤の効果が落ち着くまでには時間を要する場合があるため、重要な判断や精密な作業を伴う業務は翌日以降に調整することをおすすめします。
食事の再開について
胃カメラの場合、組織検査(生検)を行わなければ、検査終了から1〜2時間後に飲食を再開できるのが一般的です。
大腸カメラの場合は、ポリープ切除の有無によって大きく異なります。切除を行った場合は、数日間の食事制限や安静が必要になるケースがあります。具体的な再開時期については、必ず担当医の指示に従ってください。
内視鏡検査の費用と保険適用
内視鏡検査は、何らかの症状がある場合に医師が必要と判断して行うものであれば、健康保険が適用されます。3割負担の場合、胃カメラは約3,000〜5,000円、大腸カメラは約5,000〜8,000円程度が費用の目安となりますが、組織検査やポリープ切除などの処置が行われた場合は、別途費用が加算されます。
医療機関や実施される処置によって総額は異なるため、詳細は各医療機関へご確認ください。
保険適用に関する留意点
腹痛・胃もたれ・血便などの症状があり、診断を目的に検査を行う場合は保険適用となります。
一方で、自覚症状がなく、健康診断や人間ドックのオプションとして受ける場合は全額自己負担(自費診療)となり、保険適用時とは費用が異なります。また、同日に複数の検査や処置を行った場合、保険点数の算定ルールにより費用が変動することがあるため、不明な点は受診前に確認しておくと安心です。
よくある質問
Q. 内視鏡検査はどのくらい痛いですか?
痛みや不快感の現れ方には個人差がありますが、一般的には「強い痛み」というよりも「違和感や膨満感(お腹の張り)」として捉えられることが多い傾向にあります。
胃カメラは主に嘔吐反射(えづき)や膨満感、大腸カメラは腸の屈曲部を通過する際の張りや鈍痛が主な不快感の要因です。鎮静剤を使用した場合は、リラックスした状態で検査を受けられるよう配慮されるため、身体的・精神的な負担の軽減が期待できます。
Q. 胃カメラと大腸カメラではどちらが痛いですか?
解剖学的な構造上、一般的には大腸カメラのほうが不快感を感じやすいといわれています。大腸は走行に個人差が大きく、屈曲部の通過時に一時的な痛みや張りを感じることがあるためです。
ただし、いずれの検査においても、医療機関が導入している設備や鎮静剤の使用方針によって受け心地は異なります。不安が強い場合は、事前に医師へ相談し、ご自身に適した方法を検討することが大切です。
Q. 鎮静剤を使うと当日の運転はできませんか?
鎮静剤を使用した場合、当日の自動車・バイク・自転車の運転は禁止されています。検査終了後も数時間はふらつきや眠気が残る可能性があるためです。
受診の際は、公共交通機関を利用するか、付き添いの方による送迎をご手配ください。また、重要な判断を要する業務や精密な作業も、当日は控えることをおすすめします。
Q. 大腸カメラの前処置(下剤)は負担が大きいですか?
前処置に対して、手間や負担を感じる方もいらっしゃいます。腸内をきれいにするために1〜2リットルの腸管洗浄液を数時間かけて服用する必要があり、体力的な消耗を伴う場合があるためです。
ただし、近年は飲みやすさに配慮された低用量タイプや錠剤タイプの下剤も普及しています。服用に不安がある方は、事前に医師へ相談することで、ご自身に適した製剤を選択できる場合があります。
Q. 内視鏡検査の費用はどのくらいかかりますか?
何らかの症状があり、医師が必要と判断して行う場合は健康保険が適用されます。3割負担の場合、胃カメラは約3,000〜5,000円、大腸カメラは約5,000〜8,000円程度が費用の目安となりますが、組織検査やポリープ切除を行った場合は別途費用が加算されます。一方、自覚症状がなく検診目的で受ける場合は自費診療(自由診療)となるため、事前に各医療機関へ確認してください。
Q. 経鼻内視鏡は誰でも受けられますか?
鼻腔が狭い方や、鼻炎・鼻中隔弯曲症(鼻の中央の仕切りが曲がっている状態)がある方は、スコープの挿入が難しい場合があります。
また、経鼻内視鏡は極細径であるため、精密な観察が必要な症例では、より高精細な経口内視鏡が推奨されるケースもあります。ご自身の状態に適した検査ルートについては、医師と相談の上で決定しましょう。
Q. 検査後すぐに食事はできますか?
胃カメラの場合、組織検査(生検)を行わなければ、検査から1〜2時間後に飲食を再開できるのが一般的です。
大腸カメラの場合は、ポリープ切除の有無によって対応が大きく異なります。切除を行った場合は、数日間の食事制限や安静が必要になるため、必ず医師の指示に従って食事を再開してください。
Q. 内視鏡検査はどのくらいの頻度で受けるとよいですか?
適切な受診頻度は、年齢や既往歴によって異なります。一般的には40歳を過ぎたら、胃・大腸ともに1〜2年に1回の定期的な受診が検討されることが多いです。
特にヘリコバクター・ピロリ(胃がんなどのリスクを高める細菌)の感染歴がある方や、大腸ポリープの切除歴がある方は、より短い間隔での経過観察が必要となる場合があります。かかりつけ医に相談し、ご自身に適した受診計画を確認することをおすすめします。
まとめ
内視鏡検査において、不快感や痛みを感じることがありますが、その要因は検査手法や個人の身体的特徴によって異なります。こうした負担を軽減するために、現代の医療では鎮静剤の活用、経鼻内視鏡の選択、お腹の張りを抑える炭酸ガス送気装置の導入など、さまざまな医学的アプローチがとられています。
ご自身にとって身体的負担の少ない検査を受けるためには、事前に医師としっかり相談し、設備や方針に納得できる医療機関を選択することが重要です。






