テルミサルタンは、主に高血圧(本態性高血圧症)の治療に用いられる「ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)」に分類される医療用医薬品です。血圧に関わるホルモンの働きをやわらげることで血管の収縮を防ぎ、血圧を下げる作用があります。
なお、本記事は特定の薬の使用をすすめるものではなく、一般的・教育的な情報を整理したものです。実際に服用するかどうか、量や飲み方、続けるかどうかは、必ず医師が診察のうえで判断します。副作用や他の薬との飲み合わせが気になる場合は、自己判断せず医師・薬剤師に相談してください。
- テルミサルタンがどんな薬で、何に用いられるとされるか
- ARB系降圧薬の一般的な特徴と、飲み合わせで注意される点
- 知っておきたい副作用と、医師・薬剤師に相談すべき目安
- 自己判断での入手・中止を避けるべき理由
テルミサルタンとは|一般に高血圧の治療に用いられる薬
テルミサルタンは、高血圧(本態性高血圧症)の治療に用いられる医療用医薬品で、「ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)」というグループに分類されます。医師の処方が必要な薬であり、ドラッグストアなどで自由に購入できるものではありません。使用の有無や適量は、血圧の状態や体質、持病などを考慮して医師が判断します。
血圧は、体内の「アンジオテンシンII」というホルモンが血管を収縮させることなどで上昇します。ARB系の薬は、このホルモンが結合する受け口(受容体)に作用して血管の収縮を防ぎ、血圧を低下させます。
テルミサルタンもこのグループの一つで、一般に1日1回の服用で効果が持続する点が特徴です。
なお、高血圧の治療は服薬だけで完了するものではなく、食事・運動・睡眠などの生活習慣の見直しと並行して進められます。薬が処方された場合も、自己判断で量を増減したり中断したりせず、指示された用法・用量を守ることが重要です。
ARB系降圧薬としての一般的な特徴
テルミサルタンが属するARB系の薬は、降圧薬の中でも広く使用されている薬剤グループの一つです。血管を収縮させるホルモンの働きを抑制するため、比較的安定して血圧をコントロールできる特徴があります。
降圧薬にはARB以外にもいくつかのグループがあり、それぞれ作用の仕方や特徴が異なります。代表的な降圧薬のタイプを整理すると以下の通りです。
| 分類 | 一般的な作用のイメージ | 主な例(成分名) |
|---|---|---|
| ARB | 血管を収縮させるホルモンの働きをやわらげる | テルミサルタン、カンデサルタンなど |
| ACE阻害薬 | ARBと近い経路に作用する | エナラプリルなど |
| カルシウム拮抗薬 | 血管をひろげる方向に働く | アムロジピンなど |
| 利尿薬 | 体内の余分な水分・塩分を出す方向に働く | 各種利尿薬 |
実際にどの薬をどのくらいの量で使用するかは、血圧の値や年齢、腎機能・肝機能の状態、併存疾患などを総合的に考慮して選択されます。同じ高血圧であっても適した薬剤は一人ひとり異なるため、自己判断で他人の薬を服用することは厳禁です。
知っておきたい副作用と、注意される飲み合わせ
テルミサルタンを含むARB系の薬は、比較的使いやすいとされる一方で、副作用や併用薬への注意が必要です。気になる症状が現れた場合は、自己判断で対処せず医師や薬剤師に相談してください。
知られている主な注意点と副作用の傾向は以下の通りです。
| 項目 | 一般的に言われている内容 |
|---|---|
| 起こりうる副作用の例 | めまい・ふらつき、だるさ、血液検査値の変化など |
| まれだが注意すべき変化 | 血圧が下がりすぎる、血中カリウムの上昇など |
| 飲み合わせで注意されるもの | ほかの降圧薬、一部の痛み止め、カリウムに関わる薬など |
| 使用に注意が必要とされる人 | 妊娠の可能性がある方、腎臓・肝臓に不安がある方など |
特に、妊娠中または妊娠している可能性がある場合、ARB系の薬は胎児への影響があるため投与が禁止(禁忌)されています。妊娠が判明した際は、直ちに処方医へ連絡してください。
また、市販の解熱鎮痛薬やサプリメント、他院で処方された薬剤との相互作用で効果が変わることもあるため、服用中のすべての薬剤をお薬手帳などで伝えることが大切です。飲み始めに強いめまいや立ちくらみを感じた場合も、無理をせず相談しましょう。
自己判断での入手・中止を避けたい理由
テルミサルタンのような処方薬は、医師の診察と処方のもとで使うことが前提であり、個人輸入や市販での自己入手、自己判断での中止は避けるべきとされています。血圧の薬は、効きすぎても効かなくても体に負担がかかる可能性があるため、専門家の管理のもとで調整することが安全につながると考えられています。
自己判断による入手や中断を避けるべき理由は以下の通りです。
- 血圧の値や体の状態に合った薬・量かどうかは、診察しなければ判断できないため
- ほかの薬・持病との飲み合わせで、思わぬ影響が出ることがあるため
- 急に自己判断で中止すると、血圧の管理が乱れる可能性が指摘されているため
- 個人輸入品は品質や成分が確認しづらく、健康被害のリスクが挙げられているため
特に、インターネットを通じた個人輸入で入手した医薬品は、品質や真偽が保証されず、思わぬ健康被害につながる可能性が指摘されています。また、「血圧が下がったから」と自己判断で薬をやめると、血圧のコントロールが乱れることも考えられます。
飲み忘れが続いた、体調が変わった、薬をやめたいと感じた、といった場合も、まずは処方元の医療機関に相談してください。安全に使うためには医師・薬剤師のサポートが欠かせません。対応の可否は状態によって異なります。
受診・相談を検討したいタイミング
血圧が気になる、あるいはすでに薬を使っているが不安がある、という場合は、自己判断で対処せず医療機関に相談することがすすめられます。特に、体調の変化や副作用が疑われる症状がある場合、飲み合わせや続け方に迷いがある場合は、早めに相談することが安心につながります。

次のような場合は、医師・薬剤師への相談を検討する目安とされています。
- 健康診断などで血圧が高いと指摘され、どうすればよいか迷っている
- 服用後にめまい・ふらつき・強いだるさなど気になる症状がある
- 妊娠の可能性がある、または妊娠がわかった
- ほかの薬・サプリメントとの飲み合わせが心配
- 飲み忘れが続いている、薬を続けるか・やめるか迷っている
- 個人輸入などで入手した薬について不安がある
健診結果で高血圧を指摘された場合は、症状がなくても放置せず受診することが大切です。受診の際は、家庭で測定した血圧の記録や、現在服用中の薬がわかるお薬手帳を持参すると診察がスムーズになります。
血圧を整えるために日常でできること
高血圧への対応は薬だけでなく、生活習慣の見直しがあわせて大切にされるのが一般的です。薬を使う場合も使わない場合も、塩分・運動・睡眠・体重などを意識することは、血圧を整える土台づくりとして役立つとされています。ただし、これらはあくまで一般的なセルフケアであり、治療方針は医師の判断によります。
日常で意識したいポイントを整理します。無理なく続けられる範囲から取り入れるのがコツとされています。
- 塩分のとりすぎを控え、味つけを見直す
- 適度な運動を習慣にし、体重管理を意識する
- 睡眠をしっかりとり、疲れやストレスをためこまない
- 飲酒はほどほどにし、喫煙は見直しを検討する
- 家庭でも血圧を測り、変化を記録しておく
生活習慣の見直しによって血圧が改善してきた場合でも、自己判断で薬を減量・中止してはいけません。必ず医師の診察を受け、血圧のコントロール状態を確認してもらいながら今後の治療方針を決定しましょう。
血圧が高い状態が気になる場合は、まず内科などで相談し、自分に合った方針を一緒に考えていくことから始めるのが安心です。取り組みの効果には個人差があります。
血圧が高いと言われた背景や生活習慣の見直し方は、次の記事で解説しています。

よくある質問
まとめ
テルミサルタンは、高血圧症の治療に広く用いられるARB系の処方薬で、血管を収縮させるホルモンの働きを抑えることで血圧を下げる作用があります。処方には医師の診察が必要であり、自己判断での増減や中断、個人輸入による使用は大変危険です。
めまいやふらつきといった副作用、妊娠中の禁忌、他の薬剤との相互作用に注意しながら、指示された用法・用量を守って服用することが大切です。また、塩分制限や運動などの生活習慣改善も並行して行いましょう。服用について疑問や不安がある場合は、自己判断せず主治医や薬剤師へ相談してください。
本記事は一般的な情報を整理したものであり、効果や副作用の出方には個人差があります。
参考資料
- 本記事の医療情報は一般的な情報提供を目的としており、医師による診断や治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関へのご相談をおすすめします。
- 医療・健康に関する情報は変更される場合があります。実際の受診・治療については医療機関へご確認ください。


