めまいの原因は?種類別の考えられる病気と危険なサイン・何科を受診すべきか解説

めまいの原因・種類・危険なサインと何科かをやさしく伝えるアイキャッチイラスト。淡いピンクを基調に、こめかみに手を当ててめまいを感じる人物と、原因や受診の目安を解説する旨のタイトルを配置し、めまいが気になる読者に安心感を与える親しみやすいデザインです。

めまいは、目が回るような回転性、体がふわふわする浮動性、立ちくらみのような眼前暗黒感など、感じ方によっていくつかの種類に分けられます。その原因の多くは、耳の奥にある平衡感覚の器官の不調や、自律神経の乱れによるものと考えられています。

一方で、まれに脳血管の病気などが隠れていることもあり、ろれつが回らない・手足のしびれ・激しい頭痛・物が二重に見えるといった症状を伴う場合は、ためらわず救急要請を検討することが大切です。数日以上くり返す・強い難聴や耳鳴りを伴うといっためまいは、自己判断せず耳鼻咽喉科などへ相談することがすすめられます。

本記事ではベストチョイス編集部の視点で、めまいの種類と考えられる原因、危険なサイン、何科を受診するかを中立に整理しました。症状の程度や適した対処には個人差があります。

この記事でわかること
  • めまいの種類(回転性・浮動性など)と感じ方の違い
  • 耳・自律神経・脳など考えられる主な原因
  • すぐ受診・救急が必要な危険なサイン
  • めまいは何科か・受診の目安と日常の対処
目次

めまいにはどんな種類がある?感じ方による分類

めまいは、感じ方によって「回転性」「浮動性」「立ちくらみ(眼前暗黒感)」などに大きく分けられ、種類によって背景にある原因が異なる傾向があります。どのように感じるかを整理しておくと、原因の見当をつけたり受診時に伝えたりするのに役立ちます。

回転性のめまいは、自分や周囲がぐるぐる回るように感じるタイプで、耳の奥にある平衡感覚の器官(内耳)の不調が背景にあることが多く見られます。急に強く起こることがあり、吐き気や耳鳴りを伴うこともあります。

浮動性のめまいは、体がふわふわ・ゆらゆらと不安定に感じるタイプで、自律神経の乱れや血圧の変動、ときに脳の不調が関わることがあります。

立ちくらみのような眼前暗黒感は、立ち上がった瞬間に目の前が暗くなる・血の気が引くように感じるもので、血圧の急な低下(起立性低血圧)などが関わります。実際には「回転性か浮動性かはっきりしない」「複数の感じ方が混ざる」というケースも少なくありません。

感じ方の分類はあくまで手がかりであり、当てはめて決めつけず、続く症状や伴う症状とあわせて考えることが大切です。

耳が関係するめまいの原因(内耳の不調)

めまいの原因として比較的多いのが、耳の奥にある内耳の不調です。内耳には体のバランスを保つ三半規管や耳石器があり、ここに異常が起こると回転性のめまいが生じやすくなります。代表的なものに、良性発作性頭位めまい症やメニエール病、前庭神経炎などがあります。

良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、寝返りや起き上がり、上を向くなど頭の位置を変えたときに、数十秒ほどの短い回転性のめまいが起こるのが特徴です。耳石という小さな粒がはがれて三半規管に入り込むことが関わっており、めまいの原因として頻度が高いものの一つです。難聴を伴わないことが一般的です。

メニエール病は、内耳のリンパ液が過剰にたまることが原因とされ、回転性のめまいをくり返し、片耳の耳鳴りや聞こえにくさ、耳のつまった感じを伴うのが特徴です。数十分から数時間続くことがあり、疲れやストレスが引き金になることもあります。

前庭神経炎は、平衡感覚を伝える神経の炎症が関わっており、強い回転性のめまいが持続します。これらの区別は自己判断が難しいため、耳鳴りや難聴を伴うめまいは耳鼻咽喉科への相談がすすめられます。

めまいで考えられる主な原因(耳・自律神経・脳など)

めまいの原因は、大きく「耳(内耳)」「自律神経・血圧」「脳」「その他(貧血・薬・心の状態など)」に整理できます。頻度としては耳や自律神経に関わるものが多い一方、脳の病気が背景にあることもあり、伴う症状によって注意度が変わります。

めまいで考えられる主な原因を「耳(内耳)」「自律神経・血圧」「脳」「その他」の4カードで整理した図解。耳や自律神経が多いこと、脳は注意が必要なことを視覚的に示し、原因の見分けは自己判断せず受診で確認することを促します。

考えられる主な原因を整理すると、次のようになります。

分類主な例めまいの特徴の傾向
耳(内耳)良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎回転性が多い、耳鳴り・難聴を伴うことがある
自律神経・血圧起立性低血圧、自律神経の乱れ、低血圧・高血圧立ちくらみやふわふわ感、体調や姿勢で変動
脳(注意)脳梗塞、脳出血、小脳の病気などしびれ・ろれつ困難・激しい頭痛などを伴うことがある
その他貧血、薬の影響、睡眠不足・ストレス、不安全身のだるさや動悸を伴う、慢性的に続くことも

耳や自律神経に関わるめまいは、原因が落ち着けば軽快しやすい傾向があるとされています。

一方で、めまいとともにろれつが回らない・手足がしびれる・力が入らない・激しい頭痛・物が二重に見える・立てないほど強いといった症状がある場合は、脳の病気が隠れている可能性を考え、すぐに医療機関を受診することがすすめられます。

こんなめまいは危険|すぐ受診・救急が必要なサイン

めまいの多くは命に関わるものではありませんが、脳の病気が背景にある場合は、めまい以外の神経症状を伴うことがあります。ろれつが回らない・手足のしびれや麻痺・激しい頭痛などを伴うめまいは、ためらわず救急要請(119番)を検討することが大切です。
時間の経過が回復に影響するため、迷ったら早めの判断がすすめられます。

めまいのうち緊急性が高い危険なサインを4項目のチェックリストで整理した図解。ろれつ困難・手足のしびれ・激しい頭痛・立てないほど強いめまいという救急を検討すべきサインを視覚的に示し、ひとつでも当てはまれば救急要請を検討することをわかりやすく伝えます。

次のいずれかに当てはまる場合は、すぐに医療機関を受診する、または救急要請を検討してください。

  • ろれつが回らない・言葉が出にくい、口の片側がゆがむ
  • 手足のしびれ・麻痺・力が入らない、片側だけ動かしにくい
  • これまで経験したことのない激しい頭痛を伴う
  • 物が二重に見える・視野が欠ける・意識がもうろうとする
  • まっすぐ立てない・歩けないほど強いめまいが続く
  • 激しい嘔吐をくり返す、意識が遠のく感じがある

これらは、脳血管の病気など緊急の対応が必要な状態を確認したいサインとして挙げられるものです。例えば、突然の強いめまいとともに片側の手足がしびれてろれつが回らない、といった状態が重なる場合は、様子を見ずにすぐ救急要請を検討してください。

一方で、頭を動かしたときだけ数十秒で治まる回転性のめまいで、しびれや頭痛などの神経症状を伴わない場合は、内耳の不調として耳鼻咽喉科で相談できることが多いとされています。判断に迷うときは、いつ・どんなときに・どのくらい続くかをメモして受診すると相談がスムーズです。

めまいは何科?受診先の選び方

めまいは、耳鳴りや難聴を伴うなら耳鼻咽喉科、しびれやろれつ困難など神経症状を伴うなら脳神経内科(または救急)、原因がはっきりしないときはまず内科を目安にするとよいでしょう。めまいは複数の要因が関わることがあるため、伴う症状によって受診先を選ぶのが実際的です。

診療科ごとの一般的な対応の傾向は次のとおりです。どこを選ぶか迷うときは、内科や耳鼻咽喉科を起点にして必要に応じて紹介してもらう流れがスムーズです。

受診先主な対応の傾向こんなときの目安
耳鼻咽喉科内耳・平衡感覚の評価、良性発作性頭位めまい症やメニエール病など回転性のめまい、耳鳴り・難聴・耳のつまりを伴う
脳神経内科脳や神経の評価、脳血管の病気の確認しびれ・ろれつ困難・激しい頭痛など神経症状を伴う
内科血圧・貧血・全身状態の評価、原因のしぼり込みと紹介原因がはっきりしない、立ちくらみ・だるさを伴う
救急(119番)緊急性の高い病気への即時対応突然の強いめまい+しびれ・麻痺・激しい頭痛など

受診の際は、いつからめまいがあるか、回転性かふわふわ感か、どんなときに起こるか(頭を動かしたとき・立ち上がったときなど)、続く時間、耳鳴りや難聴・頭痛・しびれなどの有無、飲んでいる薬、睡眠やストレスの状況を伝えると、原因のしぼり込みに役立ちます。

なお、めまいの原因や必要な検査は状態によって異なり、対応できる範囲は医院によっても違うため、気になる場合は受診前に電話や公式サイトで確認しておくとスムーズです。

自分でできる対処と日常で気をつけたいこと

強いめまいが起きたときは、まず安全な場所で無理に動かず、楽な姿勢で安静にすることが基本の対処になります。あわせて、めまいの背景に関わりやすい睡眠不足やストレス、脱水などを整えることも、体調をととのえる意味で役立ちます。

ただしセルフケアはあくまで補助であり、症状が強い・くり返す・神経症状を伴う場合は医療機関への相談を優先してください。

日常で意識したいポイントは次のとおりです。無理をせず、転倒などのケガを防ぎながら過ごしましょう。

  • めまい中は転倒を防ぐため、座る・横になるなど安全を確保する
  • 急に立ち上がらず、動作はゆっくりと行う
  • 睡眠を十分にとり、疲れやストレスをためこまない
  • 水分・塩分・栄養を適度にとり、脱水や貧血を避ける
  • 飲酒・カフェイン・喫煙のとりすぎに気をつける

めまいの再発予防としては、完璧を目指すよりも「生活リズムを整える」ことが続けやすい方法です。例えば、就寝・起床の時間をそろえる、こまめに水分をとる、ストレスをためこまないといった小さな習慣でも、体調を支える土台づくりにつながります。

ただし、セルフケアを続けてもめまいが引かない・くり返す・強くなる、あるいは神経症状を伴う場合は、無理に自分で対処せず医療機関に相談してください。対処の効果には個人差があります。

脳の病気が心配なときに検討される脳ドックは、次の記事で紹介しています。

よくある質問

めまいが起きた際、受診時に医師へ伝えるとスムーズな情報は具体的に何ですか?

「いつ起きたか」「どのような感覚か(ぐるぐる回る、ふわふわする、立ちくらみ等)」「持続時間(数十秒、数時間など)」「どんな姿勢・動作で起きたか」「耳鳴り・難聴・頭痛・しびれなど伴う症状の有無」の5点を整理して伝えるとスムーズです。あらかじめメモにして持参することをおすすめします。

めまいを感じているときに自動車や自転車の運転をしても大丈夫ですか?

運転は控えてください。急に強いめまいや意識の遠のきが生じると大事故につながる危険性があります。症状が落ち着くまでは運転を避け、受診時も公共交通機関や家族の送迎、タクシーなどを利用しましょう。

急なめまいに備えて、市販のめまい薬や酔い止め薬を飲んでも問題ありませんか?

応急処置として使用できる場合もありますが、原因によっては効果が期待できないことや、薬の成分が診察時の症状判断を分かりにくくする場合があります。自己判断での長期服用は避け、受診時に服用した薬の名前やタイミングを医師に伝えてください。

ストレスや疲れでめまいは起こりますか?

強いストレスや睡眠不足、疲労は、自律神経の乱れを通じてめまいに関わることがあると考えられています。ふわふわとした浮動性のめまいとして感じられることが多いとされます。ただしストレスと決めつけず、くり返す・強い・神経症状を伴う場合は、ほかの原因も確認するため受診がすすめられます。

めまいの診察を受ける際、お薬手帳や過去の病歴は持参したほうがよいですか?

ぜひ持参してください。高血圧の薬や精神安定剤、その他の処方薬の副作用としてめまいが起こっている可能性もあるため、服用中の薬や持病の情報は原因特定において重要な判断材料となります。

めまいがくり返すのですが受診の目安はありますか?

短時間で治まるめまいでも、くり返す・回数が増える・耳鳴りや難聴を伴う・日常生活に支障が出るといった場合は、耳鼻咽喉科などへの相談がすすめられます。くり返すめまいは内耳の病気などが背景にあることもあるため、いつ・どんなときに起こるかをメモして受診すると相談がスムーズです。

自宅で家族や周囲の人がめまいに襲われた際、どのようなサポートが有効ですか?

自宅で家族や周囲の人がめまいに襲われた際、どのようなサポートが有効ですか?
A. まずは転倒を防ぐため、その場で座らせるか横にさせて安静を保ちましょう。ベルトや衣服を緩めて楽な姿勢をとらせ、併せて「手足のしびれ」「ろれつが回らない」「激しい頭痛」などの危険なサインがないか確認してください。万が一それらの症状が見られる場合は、直ちに119番通報してください。

まとめ

めまいには回転性・浮動性・立ちくらみなどの種類があり、その多くは耳の奥にある内耳の不調や自律神経の乱れに関わると考えられています。良性発作性頭位めまい症やメニエール病などの耳の病気が背景にあることも多い一方、まれに脳の病気が隠れていることもあります。

ろれつが回らない・手足のしびれ・激しい頭痛・物が二重に見えるといった症状を伴う場合は、ためらわず救急要請を検討してください。耳鳴りや難聴を伴うなら耳鼻咽喉科、原因がはっきりしないときは内科を目安に、くり返す・長引くめまいは自己判断せず相談しましょう。

日常では安静・睡眠・水分・ストレスケアで体調を整えつつ、急な動作を避けることが大切です。

参考資料

医療広告について
  • 本記事の医療情報は一般的な情報提供を目的としており、医師による診断や治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関へのご相談をおすすめします。
  • 医療・健康に関する情報は変更される場合があります。実際の受診・治療については医療機関へご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

著者情報

「best choice(ベストチョイス)クリニック byGMO」は、地域や診療内容に基づいた検索機能を使って、複数のおすすめ医院から最適のクリニックを比較して探せるポータルサイトです。各医院の診療時間、設備、スタッフなどの詳細情報が充実しているので、安心してクリニックを選ぶことができます。

目次